解体工事中に地中埋設物が見つかった!撤去すべき?費用はどうなる?

解体工事をしていると、まれに地中に埋設物が発見される場合があります

もし作業中に埋設物が確認されたら、建物の解体工事とは別で撤去作業を行わなければならないことも。

地中埋設物の例

ですがその場合、当初の見積もり金額のまま工事を行なうことはできません。

埋設物の有無に関しては我々業者側も事前の予測が出来ないため、どうしても「追加」という形で料金をいただくことになるのです。

致し方ないとはいえ、追加請求と聞くと不当な費用請求をされてしまうのではないか、など色々と心配になってしまいますよね。

そこで今回は、埋設物が出てくる理由やその種類、撤去作業費用の相場感など、地中埋設物について一通り見ていこうと思います。

1.地中埋設物はなぜ出てくるの?

そもそも、ご自身の所有地の下に埋設物があるか考えたことがあるという方は、そう多くないのではないでしょうか。

「埋設」という言葉のとおり、普段は土の中に埋まってしまっていて目につかないので、当然といえば当然だと思います。

しかし意外なことに、解体作業中に埋設物が発見されるケースというのは、そう珍しくありません。

「うちはそんなことないでしょ!」と思うかもしれませんが、実際に調査したり掘ってみないと案外分からないのが、この地中埋設物なのです。丁寧な解体

では、なぜこうしたものが出てきてしまうのでしょうか。

 

原因としては、主に以下のようなものが考えられます。

  • 解体業者もしくは建設会社が建築廃材等を埋めてしまった
  • 以前の地主が放置したものがそのままにされていた

 

業者が埋めてしまったの…?と驚く方もいらっしゃいますよね。

もちろん、今はこのような不法投棄に当たる行為は法律で厳しく禁じられています。

ですが、かつてはきちんと法が整備されていなかったこともあり、処分費用や手間を考えて埋めてしまう業者は数多く存在していました。

2.地中埋設物にはどんなものがあるの?

ひとえに地中埋設物といっても、地面に埋まっているものはさまざま。

一体全体どんなものが埋まってるの?というみなさまの疑問にお答えしたいと思います。

一般的に多いのが、以下のような建築廃材や、生活で使われてたものたちです。

  • コンクリートガラ
  • 屋根瓦
  • 以前の建物の基礎
  • 大きな庭石
  • 古い井戸や水道管
  • 浄化槽

また、例としてはあまり多くないですが、医療廃棄物や衣服などが地中から見つかるなんて場合もあります。

こうして羅列してみると、埋設物にもさまざまな種類があるということが、お分かりいただけるのではないでしょうか。

3.もし作業中に発見されたら、必ず撤去しないとだめ?

冒頭でもお話をしましたが、もし解体作業中に地中埋設物が見つかった場合、工事を一時中断して、撤去作業へシフトします。

ですがそのための費用がかかることを考えると、正直撤去しなくてもいいのではないかと思ってしまいませんか?

ただし、撤去の必要性を一言でいうとしたら必要!です。

というのも、そのままにしまうと強度の低下に伴い地盤沈下を起こしたり、新しく建物を建てる際の基礎工事に重大な影響を及ぼす能性が高いからです。それだけではありません。

もし、解体工事後に土地の売却を検討しているという方は、その後のトラブルを回避するためにも撤去をしておく必要があるのです。

 

買い手が見つかったら売り手に責任がなくなるということはなく、のちの建築工事などで埋設物がみつかった場合、売り手側は「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」を問われてしまいます。

瑕疵担保責任とは、なにか欠陥のあるものを売ったりした際に生じる責任のこと

もしその責任を問われた場合、買い手から撤去のための費用を請求されたり、損害賠償請求にまで発展する可能性が出てくるのです。

そう考えると、大きなリスクを背負ってまで埋設物を放置することに、何のメリットもありませんよね。

こうしたことからも、業者から撤去作業が必要だと話を受けたら、そのまま撤去を依頼するようにしましょう。

4.予測外のことが起きる可能性を念頭におく

解体工事を行う際は、事前に必ずお見積書をお出ししており、基本的にはその予算からオーバーすることはありません。

ですが埋設物の撤去となると、そうともいきません。

理由としては、お出しするお見積り書にその分の費用を含んでいないからです。

ですので、「埋設物の撤去=追加で費用請求される」という意識でいるようにしましょう。

もっとも、誠実な業者であれば、このようなイレギュラーが発生する可能性を踏まえてあらかじめ準備していると思いますので、ご安心ください。

それでもご不安な方は、業者の対応・対策を見てみることをおすすめします。

ポイントとしては、

  • 事前の説明の有無や丁寧さ
  • ご契約書・お見積書にも不測の事態が起きた場合についての説明が書かれているか

このようなところを、最低限見ておくと良いでしょう。

5.埋設物の撤去には、実際どのくらい費用がかかる?

皆さんがもっとも気になっているのは、ずばり費用面ですよね。

追加請求には納得できたとしても、金額がわからないと何とも言えないと思います。

ですがその撤去にかかる金額は、掘り出された埋設物の物量や種類によって大きく左右されます。

一律で「〇〇円です!」というお伝えは、ここでは出来かねてしまうというわけです。

 

金額の算出には、人件費や重機の運用費、廃棄物の処理・運搬費用などが絡んできますので、業者によっても差がでてくるはずです。

依頼を検討している業者がどの程度の費用感で作業をしてくれるかについては、見積書などのやり取り時に事前に確認をしておくと、いざ撤去が発生してしまった際も、祖語を最小限に抑えられるので良いでしょう。

ただし少しでも不透明性がある場合は、金額などを多く見積もられている可能性も考えられますので、お気を付けくださいね。

まとめ

解体工事をしていると、時々確認される地中埋設物。

まさか自分の土地ではそんなものは見つからないだろうと思っていても、実際に工事が始まらないと分からないのが難しいところです

万が一埋設物が発見されたら、解体工事とは別で別途撤去作業が必要になるため、見積金額に追加でご請求という運びになります。

聞こえとしては、追加請求と聞くと不安を感じるかと思いますが、どこの業者でも後からご請求という形をとっています。

そのため、一概に地中埋設物の撤去にかかわる請求すべてが、怪しくて不当なものと捉えてはいけません。

ただし撤去にかかる金額は決して安価ではありませんので、おかしな請求箇所はないかを確認して納得いく形で依頼をするようにしましょう。

 

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