暑い夏は熱中症にご用心!〜症状・対処法・意識すべきこと〜

今年の夏は、ほんと~に暑い!!

 

先日、蒸し暑かったので何気なしに外気温を調べてみたところ、夜の21時頃にもかかわらず32℃もあったんです。

いや~これには驚きましたね。

 

「夏は暑いもの」と頭では分かりつつも、まだまだ人混みなどではマスクが手放せないようなご時世に、この気温が連日続くともなると、なかなか体に堪えるものがありますね。

 

ですが、解体工事の現場では、高温・多湿の環境下でもよほどのことがない限り作業は進められます。

 

じっとしているだけでも暑さで気が滅入るのに、それでも毎日全身全霊で作業に入ってくれる従業員には、本当に感謝の気持ちでいっぱいですね。

 

今回は夏真っ盛りということで、解体の知恵袋からは少し脱線しますが、【熱中症】をキーワードに見ていきたいと思います。

 

1.熱中症ってどんなもの?

梅雨が明けて暑さが本格化する頃に、あちらこちらで見聞きするワード【熱中症】

 

高温多湿な環境下で体温調節機能がうまく働かなくなることで、体内に熱がこもり、それが原因でさまざまな不調をきたすといわれています。

 

たかが熱中症、されど熱中症。

油断していると、命の危険に陥ることもある大変危ない病です。

何かが起きてからのアクションでは遅いので、まずは正しい知識をしっかりと身につけておくことが重要です。

 

主な症状

まずは、熱中症にどのような症状があるのかを見ていきましょう。

運動の有無にかかわらず炎天下で次のような症状が現れたら、熱中症の疑いが高いため、注意して観察する必要があります。

 

  • 体温が37.5℃以上の高体温状態
  • 立ちくらみ
  • 吐き気・嘔吐
  • 汗が出にくい
  • おでこやこめかみあたりの痛み
  • めまい

 

さらに症状が重くなってくると、痙攣意識障害などに発展することも。

「あれ?何かおかしいな」と感じたら、それはもう身体が出している黄色信号だと思ったほうがいいかもしれません。

 

応急処置

万が一熱中症と思われる症状が見受けられたら、重症化する前に迅速に応急処置を行う必要があります。

熱中症の応急処置でなによりも大切なのは、身体を冷やして体温を下げること・水分と塩分をじゅうぶんに補給すること

 

自力で動ける場合/動けない場合では、とるべき行動は大きく異なります。

 

【自力で動ける場合】

■経口補水液、塩分を含んだスポーツドリンク、食塩水を摂取

■涼しい場所へ移動して衣服をゆるめ、首・脇・太ももの付け根などを冷やす

 

【自力で動けない場合】

迷わず救急車を呼ぶ/呼んでもらう

■救急車の到着を待つ間に出来る応急処置をする

 

いざこの状況に直面したら「何をどうしたら…」とあたふたしてしまうかもしれません。

まずは慌てず落ち着いて、状態を観察・把握したうえでしかるべき判断をしたいところです。

2.現場仕事での熱中症リスク

現場仕事における熱中症のリスクは、非常に高いということをご存じでしょうか。

 

厚生労働省の調べによると、直近過去5年間の熱中症による死傷者数は、建設現場(解体現場含む)がダントツに多いとの結果が出ており、昨年2021年だけでも、なんと130件も報告が上がっています。割合としては、全体件数の約4割ほどを占めているのが現状です。

 

1日の中でも太陽がもっとも上がる時間帯でもある14時頃は、いわば「魔のゴールデンタイム」

熱中症の発生件数がもっとも増える時間だそうです。

 

とはいえ、我われ解体業者は昼間の屋外での作業が原則ですので、避けて通ることができません。

 

だからこそ、リスクをしっかりと理解したうえで、常に徹底した予防対策を講じることが急務といえるでしょう。

 

3.現場作業員ができる熱中症予防

では、現場作業員ができる熱中症予防には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

一つひとつご紹介していきたいと思います。

 

気象情報の確認

基本中の基本ともいえるのが、気象情報を確認すること。

 

たとえば、気象庁では地域ごとに1時間単位で天気予報を出してくれています。

出勤前にこうした気象情報ツールで、その日がどの程度暑くなる予報なのかを知っておくことで、事前に予防策を考えやすくなります。

 

日々の体調管理

社会人たるもの日々の体調管理も仕事のひとつとよく言われますよね。

体調管理は、熱中症予防という観点でも、非常に意味があります。

 

というのも、熱中症になりやすい人の特徴のうちに

・寝不足で疲れがたまっている

・下痢や二日酔いで体内の水分が減っている

といったものが挙げられるからです。

 

じつは寝不足は、注意力を散漫させるだけでなく、脳の動きを鈍らせるため、体温調整機能にも大きな影響を与えてしまいます。

 

夏場は夜も寝苦しくてなかなか寝付けない日も多いかと思いますが、睡眠時間はたっぷりと確保するように意識しましょう。

 

 

WBGT値(暑さ指数)の確認

また、気象情報以外にもこまめにチェックしておくべきなのが、WBGT値(暑さ指数)です。

 

WBGT値とは熱中症予防の指標の一つで、気温だけでなく湿度や輻射(ふくしゃ)熱の、人間の熱バランスに影響を与えやすいといわれる3つの要素から算出する、人が体感で感じる熱の強さを表す数値のこと。

 

この数値は、やってみたいという方は自力で計算式で求めることができます。

屋内 0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
屋外 0.7×湿球温度+0.3×黒球温度

 

これに当てはめてみて、計算の結果が25℃未満なら注意レベル、31℃以上なら危険レベルというように、4段階で暑さの指数を図ることができるというわけです。

25℃未満

注意

25~28℃未満

警戒

28~31℃未満

厳重警戒

31℃以上

危険

とは言ってもこんな計算、ややこしくて自力でするのはあまり現実的ではありませんよね。

 

じつは環境省が公開している『熱中症予防情報サイト』を見に行っていただくと、計算せずとも全国の実測値を時間ごとに更新してくれています。

 

日々の最高気温のチェックだけでなく暑さ指数も併せて参考にすることで、より的確に判断・行動できるので、初めて知ったという方は一度調べてみていただけたらと思います。

 

現場における作業計画の策定

現場で何よりも大切になってくるのが、現場での作業計画の策定です。

この作業計画の中には次のようなものが含まれます。

 

・連続作業時間の短縮(休憩時間の確保)

・定期的な水分・塩分摂取

・作業内容の配慮

・作業着や衣服の配慮

 

人は無自覚のうちに脱水症状を起こしている可能性があります。

特に作業が連続している場合、なかなか水分や塩分を摂取できない状況に陥ってしまい、熱中症を助長してしまう恐れも。

 

こうした事態を避けるためにも連続作業を避け、こまめな小休憩を挟みながら現場を回していく必要があります。

 

そのためにも、作業計画を念入りに立てておくということが後々大切になってくるのです。

 

また、現場仕事では安全性の確保という観点で、長袖を着ていたりヘルメットを着用していたりと、比較的通気性が悪い服を着用しなければならない局面が多いのが実態です。

 

最近では、熱を吸収しにくい作業服や、通気性が確保された作業服などもさまざま売られており、人気が出てきているのでそうした商品をチェックしてみるのもおすすめですよ。

 

自ら出来る対策は各々が率先して行ない、チームワークで乗り切らなければならないときには仲間と協力しあいながら、うまく小休憩を挟みつつ、「無理ない形」で熱中症予防をしていくことが大事というわけですね。

おわりに

今回はいつもと少し角度を変えて、夏場の熱中症について取り上げてみました。

 

熱中症は、私たち現場仕事をしている人間だけでなく、日常生活の中で誰でもなりうるものです。

症状がひどくなると、意識障害や死に至ることもあるため軽視してはなりません。

 

日頃から気象情報や暑さ指数、症状が出た時にどうすべきかなどを学び、意識して行動するだけで熱中症になるリスクをぐんと抑えることに繋がります。

 

この暑い夏、熱中症に気をつけて楽しくお過ごしくださいね。

 

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石井
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