解体工事は、建っている住宅を壊す工事です。そのため、次のように考えてしまう方も多いのではないでしょうか。
- 壊すだけだから安くていい
- 壊すんだし安くてあたりまえ
- 一番安くできるところを選べばいい
それぞれご予算もありますので、一概に激安な業者を選ぶことを「おすすめできません」とは言いません。しかし、相場よりもかなり安い解体工事業者には、必ずと言ってもいいほど「安い理由」があるものです。
今回は、解体工事で後悔しないためにも、激安業者のリスクや選ぶ時の注意点について解説していきます。
目次
1: 解体工事の激安って大丈夫なのか
「解体工事は家を壊して処分する」このように考えてしまうと思います。
しかし解体する住宅の建て方や状況により、解体業者の得意分野というものがありまして、得意ではない業者がいくら激安だからと依頼すると、次のようなリスクとトラブルがついてくることがあります。
(1)安さによるリスク
どのような仕事にも適正価格というものがあります。また、地域によって相場というものがあります。
この範囲を大きく離れた激安工事費用の場合、こんなリスクをはらんでいることも多いのです。
[1]ご近所への被害
激安のため、工事の品質が低い業者ですと、解体工事中にご近所の家の一部を壊してしまう可能性が高くなります。
また、作業中のマナーが良くないため、ご近所の方が迷惑し、解体工事が終わった後のお付き合いが難しくなる。こういうケースも出てきます。
[2]結局は高い
見積もりの金額は激安だったとしても、解体工事が終わってから「○○の工事も必要だったのでやっておきました」という報告と同時に追加請求がやってくる。こんなことが起こるかもしれません。
高すぎる費用を選ぶ必要はありません。しかし、安すぎる費用では、このようなリスクがつきまとうのも真実なのです。
それでは具体的なトラブルをお話します。
(2)安さによるトラブル
[1]近隣とのトラブル
解体工事中は、どうしても騒音や振動が発生してしまいます。また、季節や工事の方法によっては、ほこりや塵が飛散することもあります。
できるだけ私たち専門業者は、こういったトラブルが発生しないように準備をしていきますが、激安業者の場合は、準備を万全に行わないまま工事をスタートするところが多いため、近隣の方へ迷惑がかかってしまうことになります。
また、解体工事でつきものの大型機械。こういった重機やトラックなどを道路へ駐車して作業をするときも、激安業者では適当に駐車してしまうため、近隣の方からすると迷惑に思えてしまう。こういうケースもあります。
言うなれば、激安業者の場合に多い近隣の方とのトラブル原因は「社会人としてのマナー」にあると言えます。
他にも
- 大きな声で作業中に話す
- 怒鳴る
- ダラダラと道で休憩する
- 工事が終わっても片付けない
確かに工事の出来映えとは関係ないのかもしれません。しかし、近隣の方にとっては不安や不快な気分になるタネだったりするものです。
こうしたマナーによるトラブルが発生すると、根が深くなりがちです。そのため、工事が終わった後も関係性に影響し、解体工事前と同じようにお付き合いしづらくなります。
もし、解体工事をした後、同じ場所に新築し長くお住まいになる計画なら、かなり暮らしづらくなるはずです。
あなたは悪くありません。業者が悪いのです。しかし、業者の不誠実な行動によって、あなたが被害を被り、これから先の暮らしにも影響してしまうのです。
このように将来の計画を考えると、激安業者によるトラブル発生を防ぐためにも、適正価格の専門業者を選ばれるのが良いでしょう。
[2]追加費用の請求
リスクでも出てきました。これ、意外に多い事例のようです。
激安業者のやり口と言ってもいいでしょう。
見積もりでは激安価格。でも、工事が終わってから追加請求でガッポリ。
正直なところ、工事が終わってから追加工事の請求をされても、何がどうなっていたのかわからないと思います。そのため「払うしかないか」と、半ば諦めの気分で渋々払ってしまわれるのだと思います。
これが激安業者の旨味なのですね。
しかし、これはおかしいことなんです。というのも、適正価格で工事を行っている専門業者なら、工事中に追加工事が必要な場合は、施主様にご相談させて頂き、追加工事の見積もりを行い、OKを頂いてから作業を始めるからです。
安すぎる価格には、必ずと言っても良いほど裏があります。こういったトラブルに巻き込まれないように、激安だからという理由だけで選ぶのはやめておきましょう。
2: 激安を選ぶとこんな失敗も
他にも激安業者を選ぶと、こんな失敗も出てきます。
(1)立ち会いで不安
見積もり前の立ち会い調査で対面すると、不安を覚えるマナーや風貌だったりすることがあります。
もし、不安を覚えた場合は、直感を信じてください。マナーや価値観などが合わない業者とはスムーズに話しを進めることはできません。
(2)連絡がつかない
激安業者にありがちなのが、「契約まではマメな対応」。でも、契約すると連絡がつかない。
こういうケースもあります。あまりにも連絡がつかない場合は、弁護士へ相談しつつ契約破棄を検討しましょう。
(3)見積もりがわからない
見積もりが「解体工事一式○○万円」という内容なら、これは危険のサインです。
見積もりの内訳の意味がわからなくてもかまいません。でも、業者から提出される見積もりには、内訳が細かく書かれているのが理想です。
というのも、細かく書かれていれば、「これはどういう工事ですか?」と質問できます。質問できるということは、工事内容に入っているのかどうか気になる部分を確認できるということです。
しかし「一式」の見積もりですと、「あ~、全部入ってますから~」という曖昧な話になってしまい、後から「その工事は入っていないので追加になります」と言われてしまうことがあります。
(4)契約書がない
契約書を発行しない業者もあります。これは論外です。親しい業者であっても契約書は発行してもらってください。
どうしても発行できない業者なら、契約しないのがおすすめです。
(5)マニフェストの発行がない
マニフェストというものがあります。これは「廃棄処理を確実に行いました」という報告を兼ねた記しです。
業者によってはマニフェストを発行しないところもあります。これも論外です。
必ず発行してくれる業者を選びましょう。激安業者の場合「忙しい」を言い訳に、ずるずると発行しないところもあります。
3: 安さだけじゃない正しい選び方
安さだけじゃない正しい業者の選び方をお話します。
(1)違法業者でないかチェック
今はネットで検索できます。
業者を検索し、ホームページをじっくりと見ましょう。会社概要やサービス内容のページを見ていくと信頼度がわかります。
(2)契約書やマニフェストの発行
契約書やマニフェストの発行を気持ちよく(当たり前なのですが)やってくれる業者を選びましょう。
渋るところを選ぶ理由は何もありません。
(3)細かい見積もり
見積もりの内容が細かく記載されている業者を選びたいですね。
内容はわからなくても質問してください。すると業者の返答を聞くことができます。ここで丁寧な返答をしてくれる業者を選びましょう。
(4)保険の加入状況
解体工事をする場合、慎重に進めています。しかし、事故をゼロにできません。そこで、万が一のことを考えて保険加入しています。
あなたが選ぼうとされている業者も保険加入しているでしょうか。
(5)坪単価
坪単価が「安い」場合。よくよく見て欲しいのが、どのような工事費用まで含まれた坪単価なのかということです。
坪単価には解体作業だけで、廃棄物処理の費用が含まれていないということもあります。
4: まとめ
解体工事の費用負担は、安いに越したことはありません。しかし、激安というのは、それなりに理由があるものです。
そうでないと業者の会社は潰れてしまいます。ということは、激安を前面に出しているけれど、何か他のことで大きな利益を生み出しているはず。
この「大きな利益」が不正なことや、怪しい追加工事だったとすると、最終的に負担を強いられるのは施主様です。
こんなトラブルやリスクに巻き込まれるのは誰でも回避したいもの。そのためには、激安だけで選ぶのではなく、適正費用かどうかという視点で選んで頂きたいと考えております。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。