解体工事の安全管理の問題点とその対策とは?

解体工事の安全管理の問題点とその対策とは?

日本における労働災害の割合は、しっかりとした法整備があるおかげで世界的な基準から見れば少ないものの、毎年たくさんの方が労働中に亡くなっています。
特に、建設業における事故は多く、重大な結果になりやすいのも問題となっています。

解体工事は様々な危険が潜んでいますので、きちんとした技術的なベースがないのに無理に作業を進めてしまったり、安全に対する意識が薄かったりすると、大きな事故につながりやすいので気をつけなければなりません。

こうした事故は、作業員だけでなく、施主様や周りの方々に大きな迷惑をかけてしまうことにもなりますので、心配になりますよね。
では、解体工事における安全管理上の問題としてはどんなものがあるのでしょうか?そして、事故を防ぐためにどんな対策を施すべきなのでしょうか?

近隣住宅や通行人への危険を避ける

住宅などの建物を解体する際に、一番起こりやすく、そして一番大きなダメージを与えかねないのが、外壁や屋根などが破損、落下もしくは飛散することによって、近隣の住宅を傷つけたり、現場前を歩いている通行人に怪我をさせてしまうというケースです。

こうした問題点に対処するには、しっかりとした下調べをして、建物の構造や建築材料を確認することが重要です。
特に、建築年数がかなり経っている家は、外壁や屋根の落下が起こりやすいため、劣化状態をきちんと把握しておかなければなりません。

また、古い住宅はアスベストなどの有害物質が使われている可能性もありますので、外見だけでなく、内部まで何が使われているかを調べる必要があります。

その情報を基にして、どのような手順で解体を進めていくか、それぞれの有害物質についての対処法を決める必要があります。
ここで予測される危険な作業をあらかじめ把握しておくことで、実際の工事になった時に他の作業よりも慎重に作業を進めていくことができますし、必要なプロセスを確実に踏んでいくことができるようになります。

重機同士の衝突や事故

比較的大きめの現場で多いのが、重機によるトラブルです。
一つの現場に複数の重機が入ると、重機同士の動きのタイミングが合わず衝突事故を起こしてしまうことがあります。

解体現場は狭いことが多いので、ちょっとした動きのミスが衝突を招くことになり、足場の悪い状態では横転などの重大事故につながる可能性があります。
また、重機が重量物をホールドしている時に衝突してしまうと、破砕物が落下して作業員に大きな怪我を負わせてしまう危険もあります。

こうした問題点に対処するためには、それぞれの重機が作業をするポイントをしっかりと決めておくことや、重機同士の動きをコントロールするための監視員を設けるなどの取り決めが功を奏します。
さらに、毎朝作業を始める前に、安全管理についてのミーティングを細かく行い、重機の動きをチェックしておくことも重要です。

重機は解体工事をスピーディーに行うために欠かせないものですが、一歩間違えると重大事故を起こすことにもなりますので、慎重に作業を進める必要性がとても高いのです。

ガスや電気に伴う事故

住宅の解体工事ではそれほど多くありませんが、発生してしまうと周囲にも大きな被害をもたらすのが、ガスや電気関係の事故です。
解体工事を行う際には、あらかじめガスや電気を止める工事を行うことになります。

そのため、住宅そのものに入っているガスや電気によって事故が起こるということはほとんど生じません。
しかし、住宅に接続されているガス管や電気の線を破断してしまい、そこから漏電やガス漏れが生じて爆発や、感電事故などが生じる可能性があります。

こうした事故のほとんどは、事前のチェックミスによって起こります。
どこにガス管が通っているか、電線の位置はどこかを図面などでしっかりと確認して、作業を始める前に、その場所をマーキングしたり、ミーティングで繰り返し確認することによって防ぐことができます。

特に重機を使う際には、目線より上にある電線にアームをひっかけてしまうといミスが生じる可能性が高いものです。
そのため、高所の電線周りにしるしをつけることや、監視員を配置して動きをコントロールするといった安全管理の徹底が重要になります。
こうした事故は事前に情報をしっかりと確認して、慎重に作業を進めれば確実に防げるものですので、作業員の安全意識が重要であると言えるでしょう。

まとめ

解体工事を行うにあたっての問題点は、ある程度どの現場においても共通していますので、こうした問題点についてしっかりと把握して、安全管理を確実に行えば事故を未然に防ぐことができます。
特に、近隣の住宅や現場付近の通行人への被害は、解体現場においては多い事例ですので、事前にどの場所が構造的に弱いのか、劣化している箇所はどこかを調べておくことで、危険を予測することができます。
そして、その情報をすべての作業員と共有することで、その部分を解体する際には、より慎重に作業を進めることができます。
また、重機同士の事故も比較的起こりやすいので、監視員を設ける、重機の作業ポイントをしっかりと定めておくなどの対策を採ります。

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石井
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