解体工事が終わったらなにをする?―必要な手続き・すべきことを解説します

 

「解体工事を終えた後、何かすることはありますか?」

 

この手のご質問は、非常に多くの方から頂きます。

 

結論から申し上げますと、解体工事は建物が無くなったらそれでおしまいではありません。

 

基本的には、依頼する解体業者さんが手順や手続きについて丁寧に教えてくれると思いますが、なかにはそこまでしっかりとフォローをしてくれないところもあるかもしれませんね。

 

そこで今回は、解体工事完了後に施主さまがすべきことについてまとめてみました。

 

業者側がすることについても触れていますので、この記事の内容さえ押さえておけば、怖いものなし!

 

ぜひ参考にしてみてください。

施主さまがすべきこと

今回のメインテーマ、解体工事後に施主さまがすべきことは全部で6つあります。

 

「そんなに何があるの?」と思われる方も多いと思いますので、一つひとつ掘り下げてみていきましょう。

 

1.工事内容の確認

解体業者から「工事が完了しました」と言われたら、まず第一にしていただきたいこと。

 

それは、その解体工事がしっかりと契約内容通りに行われたかどうかを確認することです。

 

まずは現場に細かな木くずやコンクリートガラ等の取りこぼしはないか、いわゆる残存物の確認をしましょう。

 

ブロック塀や樹木の撤去等を合わせて依頼しているのであれば、その点も合わせて見るようにしてください。

 

万が一契約内容と相違をしていた場合は、解体業者側にその旨を伝える必要があります。

2.近隣の方への挨拶

工事が始まる前に近隣の方への挨拶まわりをしていただいたのと同様に、工事が完了した後にも挨拶にいきましょう。

 

この挨拶には、工事期間中に迷惑等がかからなかったかの確認や、工事へのご理解・ご協力に対するお礼を伝える意味合いがあります。

 

 

もしその中で近隣の方から工事に関するご指摘をいただいた場合は、その内容を解体業者に共有して対処する必要があります。

 

揉め事になりそうなことを先延ばし・後回しにすることはおすすめできません。

 

何かあった時のことを想定して、なるべく早めに挨拶まわりをするようにしましょう。

 

解体工事は、近隣の皆さまの協力があってこそ成り立つもの。

感謝の気持ちは忘れずに持っておきたいですね。

 

3.地鎮祭の執り行い

解体工事を経て無事に更地になった後に、地鎮祭の執り行いを検討している方もいらっしゃるかと思います。

 

地鎮祭は必ず行わなければならないということではなく、その地域の文化や風習などを踏まえたうえで希望される場合のみ、行なう儀式です。

 

もし地鎮祭をすることがあらかじめ決まっているようであれば、その手続きをしておく必要がでてきます。

 

直前になってバタバタすることのないよう、日取りから逆算をし、余裕をもった費用の工面や依頼をすることが大切です。

 

地鎮祭についてはこちらの記事でも触れていますので、よろしければ合わせてご覧ください。

 

4.建物の滅失登記申請

解体工事後の事務的な手続きとして必要なこと、それが建物滅失登記申請です。

 

建物滅失登記とは、登記してある建物が取り壊しや焼失などを理由に滅失したときに申請するものになります。

 

こちらは取り壊しからか月以内に、原則その土地の所有者が行なう必要があります。

 

自分で申請をするのが大変・時間がないよという方は、代理で土地家屋調査士に依頼することもできますが、その場合、おおよそ4~5万円ほどの費用がかかってくるので注意が必要です。

 

建物滅失登記の申請は、法務局に出向いて行います。その際に提出しなければならない書類が、次の3種類。

 

  • 登記申請書
  • 取り毀(こわ)し証明書
  • 住宅地図

何度も足を運ぶことのないよう書類の過不足には注意をし、しっかりと準備するようにしましょう。

 

補足

以前は、業者の登記簿謄本(登記事項証明書)印鑑証明書も必要でしたが、現在はその業者の会社法人等番号を記入しさえすれば、これら2つの書類が不要となりました。

5.工事代金の支払い

さて、解体工事を終えた皆さまにしていただくことと言えば、工事代金のお支払いです。

 

解体工事は、決して安価なものではありません。

 

だからこそしっかりと工事内容に問題がないことを確認し、納得したうえで工事代金を支払うようにしましょう。

 

入金時のトラブルを防ぐためにも、振り込みでのお支払いは振込証明書、現金でのお支払いは領収書をもらうようにすると、より安心できます。

施工業者がすべきこと

ここまで施主さまにしていただくことを6つご紹介してきました。

 

最後は、なにか問題があった場合の諸対応以外で、工事完了後に施工業者が行っていることについてご説明したいと思います。

 

1.産業廃棄物の運搬・処分

まず一つ目が、産業廃棄物の運搬・処分です。

重機での解体作業の際に発生した細かなコンクリートガラや木くずたちは、手作業によって撤去していきます。

 

なぜなら建設資材の廃棄物は、建設リサイクル法の【分別解体】のルールに則って種類ごとに分別・処分する必要があるからです。

ですが、かつて社会問題となったように埋め立てや不法投棄などの不正を働く業者もまだまだゼロではないのが現実です。

 

それがたとえ業者がしたことであっても、その責任が施主さまにも問われることがありますので、業者が適正な対応をとっているかどうかは常に気にかけておくようにしましょう。

 

2.現場付近の清掃

つづいて、清掃についてです。

工事の完了後においては、産業廃棄物の搬出の際に周辺の道路が砂や泥などで汚れている可能性があります。

当然ですが、作業範囲から逸れているから周辺道路が汚れていようと自分たちには関係ない、というのはご法度。

 

施主さま・近隣の方々が、最後まで気持ちよく工事を終えることができるように整えるのが私たち施行業者の仕事です。

 

しっかりした業者であれば、自分たちが汚した部分は仕上げ時に当然綺麗な状態にしているはずですが、念のためご自身でも汚れなどが散見していないかを確認いただくと安心できるでしょう。

 

3.取り毀し証明書の発行

先述したように、建物滅失登記申請には解体業者が発行する「取り毀し証明書」が必要となります。See the source image

 

この取り毀し証明書は、建物の解体を行って、その工事が完了したということを証明する大事なものです。

 

工事が終わったタイミングで業者より発行されますので、施主さまはお忘れなく受け取るようにしてください。

おわりに

解体工事と聞くと、どうしても着工前のほうが何かとやることのあるイメージですよね。

最初の手続きが大変な分、建物が無くなるだけで肩の荷が下りたという方も多くいらっしゃいます。

 

ですが、工事が終わってからも意外とやることがあるということが、今回でお分かりいただけたのではないでしょうか。

 

特に事務的な手続き(滅失登記の申請)などは、期日を超えてしまうと法律により罰則を受ける可能性があったりします。

 

後で困ることがないように、解体工事が決まったら工事の「前」「後」で必要になる動きについて下調べしておき、直前で慌てることのないようにしておきましょう。

 

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