古家付きの土地をお持ちの方なら、誰でも一度は悩むのが
- 古家付きのまま売却するか
- 更地にして売却するか
立地条件が良くて、古家といってもまだまだ生活できる状態なら、自分たちでリフォームやリノベーションを行い暮らすというのも方法ですが、築30年以上経過している家の場合、新築建て替えという判断をしないのなら、売却という流れになるのかと思います。
そこで今回は、さまざまな条件の住宅を解体してきた石井商事が、あなたがお持ちの古家付きの土地をどうすれば良いのかについて、お話していきたいと思います。
目次
1: 古家付きの土地はどうすればいいの?
(1)古家ってなに?
まずは古家という言葉の意味から理解しておきましょう。不動産情報を見られていた方ならご存じかと思いますが、すでに家が建っている状態を指す言葉として以下の2つがあります。
- 中古住宅
- 古家
どちらも土地の上に建物が建ったままの状態ですが、少し意味が違ってきます。
「古家」というのは、一般的には築20年以上経過している木造住宅を指すことが多く、建物の価値がゼロとみなされているものです。
対して「中古住宅」というのは、築年数が比較的浅く、建物の価値がある状態のものを指しています。
(2)更地って?
「更地」とは、土地の上にある建物がなくなった土地だけの状態を言います。このような状態の土地には、購入後すぐに建物を建築することができます。
(3)中古住宅と古家は需要が違う
似たように感じますが、世の中の需要はまったく違っています。
中古住宅は少しくらい痛んでいても、古く感じられてもリフォームやリノベーションをすることで新築時のようになりやすいため、購入される方が増えています。
一方の古家に関しては、憧れの場所に憧れていた古民家として古家があれば、「どうしても欲しい」という人もいますが、ほとんどのケースでそういった人はいらっしゃらないものです。
古家の場合、外からの見た目もかなり古くなっています。外壁なども痛んでいることが多いため、そのまま暮らすという人は多くありません。リフォームやリノベーションをするとしても費用が高くなることがわかっていますので、積極的に古家を手に入れたい人は多くありません。
(4)古家付きで売却するメリットとデメリット
古家付きで土地を売却する場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
[1]メリット
土地所有者として一番のメリットは「解体費用」がかからないということです。売却時の契約内容によっては、住宅の中にある大きな家具や電化製品などを廃棄する費用も必要なくなります。
メリットの2つ目は固定資産税です。土地に住宅が建っていると(古家でも)「住宅用地の軽減措置特例」によって、固定資産税が1/6(200平米を超える場合は1/3)にすることができます。
メリットの3つ目は、もし古家付きの土地を購入したいという人が出てきたとき、買主にとって金利の安い住宅ローンの対象になる可能性があります。
[2]デメリット
古家付きの土地をそのまま売却した場合、後から買い主が
- シロアリが出てきた
- 地中に何かある
- 住宅に欠陥がある
このようなクレームが発生し「契約不適合責任」を問われる可能性があります。このようなトラブルに巻き込まれないためにも、古家付きの土地を売却する場合には、契約書に建物についての責任は負わないという「契約不適合責任免責」の条文を忘れないようにしましょう。
デメリットとしてもっとも多いのが、古家付きの土地は売却しづらいということです。古家があるので住めなくはありませんが、土地を購入する人からすると、その土地に新しい家を建てたいので古家の必要はありません。
どちらかというと、古家を解体する費用を買い主が負担することになりますから、かなり魅力的な立地でないと話が前に進まないはずです。
(5)古家を解体して更地にするメリットとデメリット
次は更地にした場合のメリットとデメリットです。
[1]メリット
何と言っても更地にすると買い手が増えると言うことです。
次にメリットとして大きいのは、買い手にとって土地の状態を簡単に把握できるという点です。
- 土壌調査
- 地盤調査
- 水はけ
住宅を建ててから困ることの多い「土地の問題」を解決しやすくなります。
[2]デメリット
古家を解体して更地にする場合、持ち主にとっては解体費用の負担が発生します。古家の中や納屋の中がゴチャゴチャしているなら、廃棄を依頼する必要があるかもしれません。
また、固定資産税に関してもデメリットになるでしょう。古家であっても建物があれば固定資産税の負担が少なくて済みますが、建物がなくなると固定資産税が従来よりも高くなり負担が増えてしまいます。
さらに、更地にした後、なかなか土地が売却できないと、売却できない期間の固定資産税を払い続けることになり、これも生活の負担になる可能性が出てきます。
郊外の土地なら固定資産税もそんなに高くないので、大きな影響は出てこないと思いますが、土地の評価額が高い地域では注意しておきたいデメリットのポイントです。
2: 古家を解体する場合の費用目安
古家の建っている立地条件や、大きな重機が使えるのかどうかなど、様々な要因によって費用は変化します。
ここでは、少し大きな重機が使え、解体現場の近くにトラックが止められるとした場合の費用目安をお話します。
一般的に木造家屋の方が鉄筋を使った家屋よりも解体費用は安くなります。
古家の場合ですと木造住宅ですので、1坪あたり4万~5万円くらいが解体工事費用の目安になります。
ですので、あなたがお持ちの
古家の延床面積 × 1坪あたりの目安費用
を計算いただくと、おおよそ必要になる解体工事費用がわかります。
後は、古家のまわりにフェンスや塀、カーポートなどがあると廃棄や撤去の費用が必要になります。
解体工事を依頼されるときには、電話での見積もりだけで依頼するのではなく、必ず業者に現地を見てから見積もりをもらうようにしてください。
そうしないと、解体工事が始まってから「追加工事」が増えてしまったり、「ここは見積もりに含まれていませんから」と言って、当初よりも多くの費用を請求されたりすることもあります。
3: 解体して更地にするか判断するポイント
(1)メリットデメリットを考えよう
まずは、先ほどお話しました、それぞれのメリットとデメリットを検討しましょう。
比較的早急に土地を売却されたいのなら、更地にする方が買い手も付きやすくなります。
(2)古家付きで売却するのがプラスの物件
あまり多くはありませんが、古家に価値がある場合。「古民家」としてリノベーションできそうな場合は、古家付きで売却するのが良いですね。
後は、旗竿地のように完全に解体してしまうと再建築が難しい土地の場合ですね。こういう場合も古家付きの方がプラスになります。
これは郊外で多いケースですが、古家付きの土地評価額よりも解体工事費用の方が高い場合です。こういう場合は、そのまま売却するのがおすすめです。
(3)古家を更地にして売却するのがプラスの物件
古家が古すぎる場合。こういう場合は更地にするのがベストです。
また、古家の耐震性が低い場合ですね。ほとんどの「古家」と呼ばれる建物は、耐震性が低いため耐震性アップの改修をするよりも解体工事を行った方が費用も安く済みます。
4: まとめ
今後、国民の高齢化によって古家付きの土地を所有される方が増えてくると思います。そういった場合、今回の内容を参考にして、
- そのまま売却するのか
- 更地にしてから売却するのか
判断していただきたいと思います。まずは古家の契約書を見つけ、いつ頃建設されたのかがわかると、どちらを選べば良いのか判断しやすくなりますのでご参考にされてください。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。