空き家対策という言葉を耳にすることが増えてきました。でも、実際はどういったことなのかピンときていない方もいらっしゃると思います。
また、空き家を解体すると損するというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
今回は、解体工事の専門業者である石井商事が、空き家対策や更地にすると損すると言われる話、さらに土地を活用する方法についてお伝えしていきたいと思います。
1: 空き家は放っておくとビックリすることにも
誰も住んでいない住宅。
特に使う理由も予定もないけれど、住宅を取り壊して土地だけにしようと考えたことがあると思います。
でも、こういった考えを持ち、まわりを調べると「土地だけにすると税金が高くなるから損するよ」という話が出てきます。
これを少し専門的に言い換えますと、次のようになります。
「更地にすると固定資産税がアップしますよ」
しかし、この言葉、正確ではありません。実際には、固定資産税がアップするのではなく、特例が適応されないため「元の状態に戻る」だけなんです。
この特例を「住宅用地の軽減措置特例」と言います。細かな内容は次のとおりです。
土地の利用状況と面積区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
更地 | 減額なし | 減額なし |
敷地面積200平米まで | 1/6まで減額 | 1/3まで減額 |
200平米を超える場合 | 1/3まで減額 | 2/3まで減額 |
これまで住宅が建っている間は、敷地面積に応じて減額されていたということです。
とはいえ、使わない住宅だからと更地にすると、これまでよりも固定資産税を多く払うことになりますから、消費者感情としては受け入れにくいですよね。
そこで、更地にするよりも、そのまま放っておく方が得ですよという話が出てきているのです。
2: 特定空き家に指定される内容
このような理由から、日本では誰も住んでいない、これからも住む予定の
ない住宅が「空き家」として存在するようになりました。
空き家の状況を調査している国土交通省が発表した情報によると、1983年からの20年間で820万戸に増えているそうです。
そして、少子高齢化が進む現在、親の家を引き継いで暮らす子供世代は少なくなることが予想され、これまでよりも空き家が増える可能性が高くなっているのです。
そこで2016年5月、これ以上空き家を増やしてはいけないということから「空家対策特別措置法」が施行されました。
この措置法では、空き家の中でも次の4つの中で1つでも満たす住宅を「特定空き家」とすることになりました。
(1)所有者が管理せず、住宅の倒壊が著しく保安上危ない建物
住宅が古く、放ったらかしなので潰れそうなものですね。
(2)衛生上有害になるおそれのある建物
ゴミの放置、汚物の放置。異臭がする。
衛生上有害になるおそれがあるものです。
(3)所有者が適切に管理せず、景観が損なわれている建物
らくがき、ツタが回ったままの家、木が自然に繁殖している状態。
ゴミの投棄場所になっているようなところです。
(4)近隣住民への安全確保が不十分な建物
異臭、不審者の侵入、動物が住み着いているなどなど。
危険や悪影響を与えているところです。
これらの中で1つでも満たすと特定空き家に指定されます。
そして、いくら住宅が建っていても「住宅用地の軽減措置特例」の対象から外れることになります。
ということは、先ほどの表を思い出してくださいね。
固定資産税、都市計画税が更地と同じになる。すなわち「元に戻る」ということです。
数字で言うと、最大で固定資産税が6倍にアップする可能性があるということです。
3: だったらすぐに更地にするべき?
ここ、大変迷うところです。
放っておいても軽減措置がなくなる。更地にしてもなくなる。
どうすればいいのかという話なのですが、ここは空き家をお持ちの自治体へ確認してもらいたいのです。
自主的に更地にした場合、空き家が建っていたときと同じ税金で済むところもあります。
しかし可能なら、空き家が建っている土地の有効活用を考えてみるのが得策です。
たとえば、空き家そのものに愛着があるので取り壊したくないという場合なら、空き家をリフォームし
- 小民家カフェ
- 保育施設
- 福祉目的の施設
などで利用することも考えられます。
また、こういった利用の場合、自治体によっては補助金や固定資産税の軽減措置が適用されることもあります。
4: 更地にして土地を有効活用する方法
いっぽうで、空き家を解体し更地で土地活用する方法もあります。
ここで土地活用の前に解体工事について少しお話しておきます。
解体工事は、みなさん工事費用で悩まれます。
気持ちとしては「壊すのにお金がかかるの?」というところだと思います。
しかし、空き家を解体するということは、お家から出た廃材を廃棄するための費用がかかります。
また、お家を解体するためには、大きな機械や人間の力、そしてただ壊すだけではなく、事故のないように壊す技術と経験・知識が必要です。
このような理由で、解体工事には費用が必要なのですが、これも自治体によっては空き家を解体するときに必要な費用のいくらかを負担してもらえることがあります。
ですので、土地活用のために解体しようと考えられたときには、まず空き家のある自治体窓口へ問い合わせしてください。
では、ここから土地活用の方法についてお話していきます。
まずは更地にして土地活用する方法の定番からです。
(1)青空駐車場
近隣に駐車場がない。でも車の利用が多い。
こういった場所なら高い収益を見込めます。
また、最近ではコインパーキングに運営管理を任せてしまえる方法もありますので、手元へ入ってくる手数料を引かれて少なくなりますが、簡単楽に運営することも可能です。
(2)賃貸住宅
賃貸住宅のオーナーになり、家賃収入を得る方法もあります。
この方法、簡単に稼げるように言われていますが、ジャンルとしては「投資」なので相応のリスクが伴います。
(3)建設資材置き場
広めの土地があるのなら、借りたい建設関係者がいます。
トラックが横付けできるとか、土地の中で積み卸しできるのなら最高です。
(4)陸送業のヤードとして
車を運ぶ仕事「陸送業」。
中古車や新車を運んでいますが、特に中古車は一時的に置いておく場所が必要になります。
車をおける更地があれば、陸送業の方も借りたいはずです。
また、車の修理工場などが近くあれば、こういった業種の方も預かった車や修理中の車を保管する場所がほしいので、土地活用になります。
(5)売却
きれいに更地にすると売却することもできます。
ただ、きれいに更地にできるかどうかは、解体工事業者の腕によるところが多いです。
石井商事の場合ですと、畑として使えるようなフカフカの土地にできます。
5: まとめ
空き家を放っておくと、固定資産税がアップすることがありますので気をつけておきましょう。
また、空き家をそのまま持っていても、特に利益を生むことはありませんので、空き家をリフォームして別のことに使うか、更地にして土地活用を考えられた方が、将来への蓄えにもなると思います。
あなたの将来にも関わることですから、
- いつか
- また今度
- そのうち
ではなく、今から考え行動してもらいたいと思います。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。