解体工事の施工事例
今回の施工事例は、神奈川県大和市福田にある木造瓦葺2階建の解体工事です。
木造の家屋解体の養生で使用する材料は、直径50センチの単管パイプをクランプと呼ばれる結束材で組み上げていくのが一般的です。
まず始めに、同じ間隔で打ち込むタイプの単管の杭を立てていきます。
つづいて、2段目のパイプに乗り3段目の横パイプを組んでいます。
この際、安全帯は必ず腰高以上に設置しなくてはいけません。
それより低いところに設置すると、万が一転落してしまった時には落差が大きくなってしまい、
体へのダメージが強くなってしまいます。
養生シートの基本は、解体する建物の棟高(屋根の一番たかいところ)以上の高さに設置するのが
良いとされています。
内装材の撤去
築年数が35年前後の建物では、内装の仕上げ材は、「石膏ボード」が多く使われています。
それよりも前の時代では「土壁」(つちかべ)といって、粘土性の土に水とワラを合わせて練り込んだものを塗りならして使っていました。
「石膏ボート」と「土壁」の双方に共通していることは、火に燃えない性質があるってことですね。
石膏ボードを剥がすとこんな感じになっていて、柱と柱の間に横板あり、そのすきまから黒い色の紙が見えています。
黒い紙は外壁の下張りの防水紙です。
現在の建物は石膏ボードのと外壁のあいだに、断熱材が入っていますが、築35年以前の建物では断熱材が使われていない家もあります。
重機での解体作業
瓦をはずし、いよいよ重機による解体が始まりました。
手前の柱から壊して行き、上から押さえ込むように屋根を押し下げます。
内部を壊し、屋根を下げて壁を倒すの順番を繰り返して解体作業がすすんでいきます。
ここで使用している重機は重さが7トン、腕をいっぱいに伸ばすと7.5mもの高さに
なるんですよ。
分別搬出
重機で解体された廃材は種類ごとに分別されて積み込まれていきます。
木くずはリサイクル工場へ搬入すると4センチくらいの大きさにきざまれたチップ材に姿を
変えます。
そのチップ材は、紙の原料となったり、パーチクルボード、固形燃料やボイラーの燃料となって
再利用されるのです。
こちらの金属くず(スクラップ)は、リサイクル工場で圧縮か、切断されてから鉄鋼会社に運ばれ、
高温の炉に投入して溶かされ新しい金属製品に生まれ変わります。
建物の上の部分(上屋)の解体工事が完了すると、今度は基礎コンクリートの撤去作業に移って
いきます。
こちらの基礎コンクリートは布基礎(ぬのきそ)と呼ばれるタイプの基礎コンクリートです。
アルファベットのTの字を逆さにした形状です。
ベースの部分に3本、立ち上がり部分に2本の鉄筋が組み込まれています。
基礎や土間、ブロック等のコンクリートはリサイクル工場で細かく砕かれ再生採石(再生砂利)として駐車場や道路の材料として再利用されます。
整地・転圧作業
基礎コンクリートの撤去と平行して地中にもぐっていたガスや水道管、排水管を堀りあげ、庭の植栽などの撤去がおわると、重機の重さを利用して踏み固める作業をおこないます。
重機を前後・左右に移動しながらまんべんなく踏み固めます。(転圧・てんあつ)
道路清掃・立ち入り禁止の設置
工事で汚れた道路を水道水を使い、丁寧に掃除します。
汚れのひどいときには、デッキブラシ等を使ってゴシゴシとこすりながら掃除することもあるん
ですよ。
作業がおわった敷地に、「入ってはダメですよ」と書かれたテープで囲い、立ち入り禁止の養生を
設置します。
最近のテープには、中国語や韓国語で書かれたテープもあるんですよ。
これですべての解体工事が完了となりました。
近隣の皆様には工事中はご協力をいただきまして大変ありがとう御座いました。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。