解体工事の大原則!?建設リサイクル法-どんな法律かご存知ですか?

 

建物の解体は「建設リサイクル法」という法律に沿って作業を行なっていく必要があります。

ですが、なんだか聞いたことがあるような、ないような…という方が大半なのではないでしょうか。

分別リサイクル

実は無視してしまうと、取り壊しを依頼した側にまで罰則が課されることがあるため、注意が必要なんです。

そんな、意外と怖い建設リサイクル法。

法律絡みのお話は難しく感じるかもしれませんが、これを機にしっかりと知識を身につけておきましょう!

 

1.建設リサイクル法ってざっくり言うとどんな法律なの?

おそらくみなさんが一番最初に抱くのは、建設リサイクル法がどのような法律なのかという疑問ですよね。

建設リサイクル法は、正式には「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」という名称が付いています。

読んで字のごとくではありますが、内容をざっくりまとめると、
「建物の取り壊しによって出てくる廃材などを活用することで、ごみの量を減らし、資源を有効に使おう!」といった趣旨のもとで平成12年5月に制定された法律です。

 

この頃は、建設現場で出たいわゆる「建設副産物」ともよばれる廃材等の不法投棄が相次いだこともあり、そういった問題を是正するために作られたものになります。

事実、この法律が制定されてから不法投棄の報告件数は大幅に減り、その投棄量も少しずつ減少してきています。

 

建設リサイクル法は、いわば地球を守る取り組みとしてつくられた法律ともいえますね。

2.建設リサイクル法によってなにが変わった?

では、建設リサイクル法が制定されたことで、一体なにが変わったのでしょうか。

まず大枠として、「床面積が合計80平米以上になる建築物の解体工事」を行なう際に、以下の事項を遵守しなければならなくなりました。

  1. 工事の届け出の提出
  2. 特定建築資材(コンクリートや木材等)の現場での分別・再資源化

 

そして、この中で施主さまにもぜひご認識いただきたいのが、1.の届け出に関すること。

それではこの2つについて、より詳しく解説していきます。

(1)工事の届け出の提出

建設リサイクル法では、着工7日前までに発注者の皆さまから工事の概要を明記した届出書など(全6種類)を提出するという義務が課されています。

これを読んで、「え?届け出を自分で出さなきゃダメなんて知らなかった…」となった方…安心してください!

実はこの届け出、委任状があれば代理人による提出が可能なものになります。

昨今では代行してくれる業者も多くいますので、業者に委任状を求められた際に対応していただければ問題ないでしょう。

石井商事でも、届け出の代行を行っております。

当社の場合、代行費用もすべてお見積書の中に含まれておりますので、ご依頼の際にご確認いただければと思います。

ただし、だからと言ってすべてを業者にお任せしてしまうのは危険です。

事前に依頼業者へ代行制度の有無を確認し、もし委任する場合は提出が終わるまでしっかりと状況を追うようにしましょう。

というのも不誠実な業者の中には、届け出をしない・期日までに間に合わないなんてことを繰り返すところもあります。

その場合、責任の矛先は解体業者ではなく皆さまに向けられてしまうため、罰則の対象になる可能性も。

あとで面倒なトラブルに発展しないためにも、確実に確認しておくようにしましょう。

(2)特定建築資材(コンクリートや木材等)の現場での分別・再資源化

ここからは、実際の工事が始まってからのお話に移りたいと思います。

少し専門的な要素も含みますが、大事なことなので、頭の片隅に入れておいていただくと良いかと思います。

建設リサイクル法の一番の要となるのは、廃材の再資源化でしたね。

その実現に向けた決まりごととして、まず第一に、現場で出た廃材などをまとめて処分することが禁止とされています。

皆さんがご家庭でごみの分別をしているのと同様で、必ず現場で分別をし、指定された処理場に持っていくことが義務付けられているのです。

ちなみに、廃棄物の処理を行う業者は、必ず「マニフェスト伝票」というものを持っています。

これは、「今までの廃棄物をどこでどのように処理したかを証明するための書類」で、処分場からの証明書が添付されています。

発注者であれば見せてもらうことができますので、その業者がきちんと法律を順守しているかどうかを確認するための手段として有効といえるでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください。

第二に、分別解体の義務化です。

分別解体とは、廃棄物を分別しながら、計画的に作業をしていくこと。

従来の解体工事といえばミンチ解体と言われる、重機などで建物をまるっと壊すというイメージがあるのではないでしょうか。

ですがこれだと全ての廃棄物が混ざり合ってしまうため、建築リサイクル法により、現在は禁止とされています。

そのため、内装材や屋根ふき材などについては、原則手作業で取り外しを行い、確実にリサイクルできるようにする必要があります。

分別解体とミンチ解体では、圧倒的に分別解体の方が手間や工期はかかりますが、法律なので、しっかりと遵守しなければならないものになります。

 

3.行政指導の一環で依頼されるものとは

最後は、建設リサイクル法に基づく義務というわけではありませんが、行政指導の一環として、協力依頼を受けているものについてです。

それは、工事の届け出が済んでることを示す「届出(通知)済シール」を現場に掲示するというもの。

このシールは、1.で取り上げた工事の届け出をした際に、行政庁の窓口にて交付されます。

受け取り主は、届け出日から7日以降経った着工日に貼り付けをします。

自主施工主の方であれば、塀や門などの目立つところ、業者であれば「解体工事業者登録票」と称される看板の余白に見えるように貼るよう指示されています。

これは施主さまでもご確認いただけるものですので、現場に足を運んでいただく機会がございましたら、探してみると良いかと思います。

 

まとめ

今回は、解体工事にまつわる非常に重要な法律、建設リサイクル法について解説いたしました。

解体に関する一連の流れがこの法律に基づいて行なわれていない場合、罰則を受ける可能性もあります。

特に届け出の提出については、本来依頼主本人が行なうもの。

業者に代行を依頼したのに忘れられた!という場合、業者の責任でもありますが、皆さんに影響が出ることも。

そのようなことが起こらないためにも、業者に丸投げしてしまうのではなく、施主さまも当事者意識をもち、事前に手続きなどについて調べておくことが重要です。

そしてなによりも大切なのは、しっかりと法律に沿って工事を行なっている業者を見極めること。

残念ながら、解体業者はスピードや価格だけで選んでしまうと、悪い業者に出くわす可能性もあります。

多少時間をかけてでもじっくり探し、安心して任せられる解体業者に依頼するようにしましょう。

 

 

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