不動産情報を見ていると、古家が付いている状態の物件を見かける機会があると思います。
古家付きといえども、土地は土地。
場所などが気に入ったら、購入の候補に入れるという方も案外少なくありません。
しかし土地を購入した後に、家だけ自分たちの理想に合わせて新築したいとなると、いま建っている古家を取り壊すことから始まります。
そうなると、
「土地自体は気にいってるけど、解体するのってなんだか厄介そうだし、高そう…」
「どういうことに気を付けたらいいのか分からない」
こうした「ややこしい」というイメージから、一度は購入候補に入るものの、最終的に躊躇してしまうというケースも意外に多いんです。
ですが、古家がついていても、注意すべき点さえしっかりと押さえていたら大丈夫!
事前知識が頭に入っていれば、購入前後で大きく失敗することも格段に減るでしょう。
そこで今回は、古家つきの土地を購入する際に注意すべきことをいくつかご紹介いたします。
ご興味のある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(1)新たに建物を建てられる土地か、購入前に必ず確認すること
古家はその呼び名どおり、築年数が経っていて古く、経年劣化が進んでいることが大半です。もちろん建物の状態が良ければ、そのまま住むということもできなくはありません。
ですが、古さが故に定期的な修繕はどうしても必要になってきますし、状況次第では時を待たずして、建て替えが必要になることも。
そのため、古家つきを購入されるほとんどの方が、後々のことを考慮して「新築する」という選択肢をとられます。
その際にもっとも大切なのは、建物の建て替えができる物件かどうかを確認しておくこと。
家を建てるには、建築基準法の条件を満たしていなければなりません。
この建築基準法とは、簡単にいうと「家を建てる際に守らなければならない最低限の建築ルール」のことを指します。
想像してみてください。
皆がみんな好き勝手に土地を使ったり建物を建てていたら、しっちゃかめっちゃかで大変なことになりますよね。
そうならないために、わたしたちは建築基準法で定められたルールをしっかりと守る必要があるのです。
建築基準法は他の法律と同じく、時代の変化などに伴って幾度も改正されてきているため、場合によっては同じ条件で家が建てられない可能性があります。
せっかく建て替えありきで土地を購入したのに、後からそれができないと知るのは大損!!
こうした、建築基準法を満たしていないことが理由で新築が建てられないような一部の物件のことを「再建築不可物件」といいます。
もし再建築不可物件と判断された場合、新築だけでなく改築や増築、移転などもすべてできません。
もちろん確認してみた結果、建て替えができる物件なら問題ないのですが、法律上再建築ができない物件も含まれているということを念頭に置いて調べ、検討するようにしましょう。
(2)目先の価格に惑わされず、なぜ「安い」のかに目を向けること
基本的に相場からかけ離れた破格値で売りに出されている物件には、要注意です。
土地の価格を下げて販売されている背景には、再建築不可物件だったりと様々な理由があります。
だからこそ「安いからいい」のではなく、「なぜ安いのか」という目を持って、しっかりと見るようにしましょう。
そもそも、たくさんある物件のなかでも古家付きの土地は、ほかと比べてかなりお安くなっていることが大半です。
家付きならその分高いんじゃないの?と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
ではいったいなぜ、古家付きの土地がお手頃価格なのか。
答えは、「古家の解体に費用などが別途発生することを想定して、もとの価格を低めに設定しているから」です。
先ほども触れたとおり、古家はそのまま活用しようにも維持費などのデメリットがあるため、多くの人が建て替えをします。
ですが、建て替えにかかる解体費や建築費というのは、買主である皆さんが負担することが一般的。
つまり、売主側はそこまでの一連の流れを想定したうえで価格を決めているというわけです。
そうでもしないと、なかなか買い手がつかないからですね。
そのため、いくら購入時の金額が相場よりも安くても、いざ解体にかかる費用と合算してみたら、総額が高くなってしまったなんてこともありえます。
そうならないためにもっとも大切なのが、解体にいくらかかるのかという「おおよそのイメージを持つ」ことです。
ある程度の金額感さえ分かっていれば、後になってこんなはずじゃなかった!と頭を抱える必要がなくなりますよ。
(3)解体コストについてあらかじめ知っておくこと
前述しましたが、古家の取り壊しにかかる費用があまりにも高くついてしまうと、いくら土地自体が安価であろうと無意味になってしまうので、解体前はしっかりと見積もるようにしましょう。
解体にかかる費用というのは、建物の構造や敷地条件などによって変動するものですので、いまここで〇〇円程度でしょう!ということができません。
そのため、見積もりを取る際にはかならず複数の解体業者に依頼をするようにしましょう。
そうすれば、対象の古家の解体にはどのくらい費用があれば事足りるのかというのを具体的に知ることができますよ。
ところで解体自体にかかる費用以外で、工事の際に注意しなければならないことの一つが「追加請求」。
実はどれだけ優良な解体業者であろうと、解体工事では当初のお見積りから追加でご請求させていただくことがあります。
それはどんな時かというと、「解体工事中に、地中埋設物が発見されたとき」です。
わたしたちの体感だと、10軒中1軒程度のペースで地中から埋設物が見つかるようなイメージですので、画面の向こうのみなさんも決して他人事ではありません。
地中埋設物については、以前にこちらの記事でくわしくご説明しておりますので、ご興味がある方は読んでみてください。
この埋設物は、実際に掘り起こしてみるまでわからないのが難しいところです。
万が一出てきてしまった場合も、事前知識をつけておけば、あらかじめ心づもりが出来て安心なのではないでしょうか。
まとめ
ネットで物件探しをしていると、意外にも多く見かけるのが、今回とりあげた「古家付き物件」。
その善し悪しについて気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方々にぜひ覚えておいていただきたいのが今回お伝えした以下の3つのポイントです。
- 建築条件の確認
- 金額が安いだけで決めない
- おおよその解体コストを事前に調べる
これさえ最低限押さえておけば、粗悪な条件の土地を避けられ、損することなく解体・新築まで安価で済ませることができます。
土地の購入から建物の新築工事までには、どうしてもかなりの費用がかかってくるもの。
その費用を少しでも抑えるという意味で、あえて古家付きの土地をえらぶケースは少なくありません。
古家つきの物件を魅力に思っている方がいるならば、事前知識を身につけた上でしっかりと下調べをしておくようにしましょう。
もし古家の解体工事についてお困りごとがございましたら、お気軽にご相談くださいね。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。