離れた土地に誰も住んでいない実家がある。
財産分与された空き家を持っているが不動産として活用したい。
そろそろ家の建て替えを検討している。
このような方にとって気になるのは、家の解体費用はいくらくらい必要なのかということではないでしょうか。
解体費用が自分たちの予算よりも高いのなら、空き家をつけたまま不動産会社へ売却するという方法を検討されるかもしれません。
建て替えならハウスメーカーへ解体工事の依頼を検討されるかもしれません。
ただ、どのような方法を選ばれるとしても、まずは持っておられる住宅の解体工事費用の目安を知っておかないと、比較検討することが難しくなってきます。
そこで今回は、家の解体費用を決める要因と、解体工事費用の目安について、さらには、少しでも解体工事費用を抑える方法をご紹介していきたいと思います。
1: 家の解体費用を決める6つのポイント
家の解体工事費用を決めるには、次の6つのポイントが存在します。
同じような大きさの住宅。同じような建坪の家。同じような建築様式の住宅であっても、全く同じ費用にならないのは、費用を決める次のポイントがあるからです。
(1)住宅の構造
住宅にはそれぞれ構造があります。
- 木造
- 鉄骨
- 鉄筋コンクリート
また、
- 平屋
- 二階建て
- 三階建て
これらの種類によって解体工事の費用も変化します。
一般的な解体工事費用を考えると、以下のような関係性ができあがります。
木造 < 鉄骨 < 鉄筋コンクリート
ただし、平屋や二階建て、三階建てに関しては、平屋だから二階建てよりも安くなるとは限りません。
これは住宅の建坪によって変化していきますので、費用を考えるときには注意しておきたい部分です。
あと、日本では多くありませんが「地下室」をお持ちの住宅は、解体工事費用が高くなる傾向にあります。
地下室を解体して埋め立てるためには、特殊な重機が必要になることがあるため、一般的な住宅よりも高くなると考えておきましょう。
(2)住宅の立地条件
同じような住宅でも解体費用が変化するもっとも大きな要因と言えるでしょう。
住宅の解体工事には、
- 人の力
- 機械の力
- ご近所への配慮
この3つが必要です。
もしあなたの住宅が、大きな機械が入れない「旗竿地」にあり、お隣との距離が近い場合
- 足場が立てられない
- 機械が入らないので人力で工事をする
- 人力での工事には人員が増える
ということから、どうしても解体工事費用がアップしてしまいます。
反対に、大きな道に面していて、大きな機械も入りやすく停めやすい。さらに隣との距離もそこそこあるのなら、大変工事を進めやすい為、解体工事費用を抑えることができるかもしれません。
(3)解体工事の条件
立地条件でも少し出てきた話ですが、どのような条件で工事ができるのかによって費用は変化します。
たとえば、車通りや歩行者の多いところで解体工事をするのなら、交通誘導員を配置しなければいけないかもしれません。これは単純に「人件費」が増えることを意味しています。
さらに通学路になっているようなケースなら、交通誘導員の人数も一人はなく、二人以上必要になるでしょう。
住宅が建っている条件は、みなさん様々です。そのため条件の中で安全に解体工事をするためには、工事費用以外のお金が必要になり結果的に解体工事費が高くなることもあります。
(4)解体以外に必要な工事
先ほどの人件費も解体工事以外に必要な工事費用です。
また、地中に埋まっているものが発見されると、取り出すための費用が発生することもあります。
また、住宅の解体工事だけではなく、庭や堀、フェンス、門、扉など「外構」も一緒に撤去する場合は、こちらの費用も必要になってきます。
最近は下水処理が進んでいますので少ないですが、郊外のお家の場合には浄化槽が埋まっていることもありますので、撤去費用が加算されることもあります。
(5)アスベスト処理
古い住宅の場合、断熱材として「アスベスト」が使われていることがあります。
アスベストは発ガン性物質を含んでいるため、撤去には工事をする人や近隣にお住まいの方へ健康被害が出ないように対応する必要があります。
多くの場合、解体工事をする前段階の調査で「アスベストの有無」がわかりますが、アスベストを含んでいる場合は、このような理由から解体工事費用が高くなってしまいます。
(6)解体業者の種類
解体工事をする業者は、一般的には同じように見えているかもしれません。
しかし、解体工事業者にも種類があります。
[1]ハウスメーカーからの下請け
[2]不動産会社からの下請け
[3]直接工事を請けている会社
私たち石井商事は[3]に入ります。
これらの違いはどこに影響するのかという、あなたがお支払いされる解体工事費用に関係してきます。
ハウスメーカーや不動産会社からの下請けの場合は、あなたが支払った解体工事費用の中には、下請けの会社が解体工事をしたことで得る費用に、ハウスメーカーや不動産会社が中間マージンとして得ている「手数料」が含まれています。
あなたが支払う解体工事費 = 手数料 + 解体工事費用
しかし、直接工事を請けている会社の場合は、中間マージンである「手数料」は発生しませんので以下のようになります。
あなたが支払う解体工事費 = 解体工事費用
どちらが得かということです。手数料はハウスメーカーや不動産会社によってまちまちですが、一般的には10万円~20万円は手数料なので、あなたは多めに支払っていることになります。
もし、この10万円~20万円が手元にあれば、何かほかのことに使えたかもしれません。
2: 気になる解体工事費用の目安とは
それでは気になる解体工事費用の目安を見てみましょう。
あくまでも目安ですので参考程度に見ていただきたいです。というのも、先ほどお話しましたように、住宅が建っている条件によって変化するからです。最終的には現地調査してみないと明確な費用はわかりません。
(1)木造
30坪:130~190万円
40坪:190~250万円
50坪:250~300万円
(2)鉄骨
30坪:150~200万円
40坪:220~270万円
50坪:270~350万円
(3)鉄筋コンクリート
30坪:180~300万円
40坪:250~350万円
50坪:300~400万円
3: 解体費用を少しでも抑える方法
続いて解体費用を少しでも抑える方法を紹介します。
住宅の構造を変化させることはできませんので、もっとも簡単にできることを紹介していきます。
それは、家の解体工事が始まるまでに、自分たちで家の中や敷地内にある不要品を捨ててしまうことです。
地域の粗大ゴミ回収や燃えるゴミの回収日に合わせて少しずつ「不要品」として捨てていきましょう。
場合によっては、自治体のゴミ回収センターへ軽トラなどをレンタルして持ち込みゴミとして処分するのも良いでしょう。
もし、使えそうなものがあるのなら、リサイクルショップやインターネットを使ったオークションサイト、フリマサイトを利用するという方法もあります。
大型のタンスやキッチンなどは、自分たちで運こぶことは難しいですが、バラバラにできるものは、自治体のゴミ回収ルールを守った上で処分するのがおすすめです。
4: 解体の費用はローンが組めるの?
結論から申し上げますと「解体工事のためのローン」は組めます。ただし住宅ローンを使うことはできません。
住宅ローン以外のローン、例えば「無担保住宅ローン」を検討してみるのが良いでしょう。
また、これは住宅のある自治体によって違いがあるのですが、解体への補助金や助成金を準備しているところもあります。
詳しいことが自治体のホームページなどに掲載されていれば良いのですが、あまり詳しくは掲載されていません。
面倒なのですが、自治体の窓口へ行って聞いてみるのが一番早くて確実だと言えます。
地元に根付いた解体工事業者なら、こういった情報も知っていますので見積もりのときに相談してみてください。
5: まとめ
家の解体費用は今回ご紹介しましたポイントによって変動します。
そのため、親戚の家が「○○万円」だったから、自分のところも同じくらいということはありません。
今回の内容を参考にしていただき、あなたが納得できる解体工事を進めていただけると幸いです。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。