予定通りに終わらない…解体工事の工期が延びる原因とその対策

解体工事がきちんと予定通りに終わるのか不安だという方はいらっしゃいませんか?

 

特に解体後すぐに建て替えや土地の売却を予定している場合は、工期のズレが後の工程にまで影響する可能性があることから、心配される方が多いのではないかと思います。

 

そこで今回は、解体工事のスケジュールはどのように決まるのか、どんな時に遅れることがあるのか、万が一に備えてあらかじめできる対策について詳しくお伝えしていきます。

1. そもそも解体工事ってどのくらいかかる?

一般的な目安として、解体工事は施工完了までに以下のような日数がかかると言われています。

 

  • 木造:6~15日
  • 鉄筋コンクリート造:15~30日
  • 鉄骨造:14~20日

(延床面積の目安:20坪~60坪程度)

 

ですが、この数字はあくまで目安にすぎず、実際に要する日数というのは天候や建物・敷地の大きさ、構造、周辺の環境などによっても大きく異なってきますので、上記の期間内に必ず終わりますとは断言できません。

 

表面上の坪数や構造、図面だけでは正確な工期を判断することができないことも多いので、弊社ではご依頼をいただきましたら必ず現地の調査に伺い、すべての要素を考慮したうえで無理のない工期を設定するよう心がけています。

 

工事自体は順調に進んでいたとしても、途中で想定外のトラブル等が起きれば日数に影響がでることも考えられますので、そのあたりも頭の片隅に入れておく必要があります。

2. 工期が延びるときはどんな時?

工事が予定工期内で終わるということは非常に大切なことです。

 

きちんとした解体業者であれば、あらかじめさまざまなケースを考慮したうえで余裕をもって工期を設定しているはずですので、工期が大幅に延びるということは滅多にないかと思います。

 

一方で、やむを得ず工期が延びてしまうというケースもごく稀に発生することがあります。

ここではその代表例を3つご紹介いたします。

 

  • 天候の影響

最も多いのが「天候による中断」で、特に注意が必要なのは次の期間です。

梅雨(6月~7月上旬)

連日雨が降りつづき、土がぬかるむことで重機作業や整地作業に影響が出ることが想定される

台風時期(9月~10月)

突風や雨風が懸念されるため、現場だけでなく近隣の安全面に影響が出ることが想定される

 

これらのシーズンは、予報がコロコロと変わることも珍しくありませんので想定外のことが起こりやすくなります。

また、上記の期間以外でも、安全の確保が難しいと判断された場合には、やむを得ず工事が中断となる可能性があるので注意が必要です。

 

  • 地中埋設物

解体工事をしていると、古い浄化槽や配管、コンクリートガラなどのいわゆる【地中埋設物】が出てくることがあります。

これは元々わかっている場合をのぞき、建物の解体後に基礎を掘り起こさないと見つけることができないため、万が一埋設物が出てきた際には、追加工事扱いとなることが大半です。

 

追加工事となればすぐに手をつけることはできませんので、工事が一時中断となります。

 

まずはお客様へ埋設物が出てきた旨をお伝えし、撤去にかかる費用などをご提示、作業進行の承諾をいただくという工程が発生いたします。

 

当然その後にようやく撤去作業に取り掛かれるわけですので、中断していた分と撤去作業にかかる日数を含めると、当初の想定より長くかかる可能性があります。

 

こうしたことも、万が一のケースを考えられている業者であれば、工期内で収まるように調整して予定を組んでいるかと思いますが、すべての業者がそうとも限りません。

 

また、どれだけ万が一を考慮していても、状況によっては工期に影響が出るほど作業が難航することもあり得ますので、そのあたりも頭の片隅にいれておかなければなりませんね。

 

  • 近隣トラブル

近隣にお住まいの方とのトラブルが原因となって工事が一時中断になってしまうことも。

 

状況によってはその問題がしっかりと解決されるまで再開が難しい場合もありますので、トラブルを未然に防ぐための対策を常に意識している必要があります。

3. 工期で焦らないためにできること

工期の延長で慌てることがないように、皆さんができる対策を4つご紹介します。

 

  • 現地調査をかならず実施してもらう

見積もりを取る際に、しっかり現地を見に来てくれる業者かどうかを確認しましょう。

先述したとおり、丁寧な現地調査をすることで業者側も工期の読みをより正確にすることができます。

 

  • 施工時期を考慮する

雨や台風、雪などによるリスクを極力減らしたいという方は、時期を急いでいないようであれば気候が比較的落ち着いている時期を選んでみるというのも一つの選択肢として考えられます。

 

  • 近隣対策は念入りに

近隣トラブルを未然に防ぐためにも、着工前のご挨拶や工事に関する説明をするのは必須事項です。

皆さんが足を運ばなくとも、解体業者のほうで着工数日前までにしっかりとご挨拶まわりをさせていただき、工事の概要をお伝えいたしますが、それでも不安だという方は皆さんからも工事が始まる旨をお伝えしておくと良いかもしれません。

 

ただの挨拶と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、侮ることはできません。

こうしたコミュニケーションがしっかりととれているかどうかが、その後の工事を円滑に進めるうえでとても大事になってくるからです。

 

挨拶まわりの仕方に関しては、過去の記事でもご紹介しておりますので合わせてご覧ください。

 

  • 余裕をもったスケジューリングにする

特に解体工事の後に土地活用や売却などの予定をお控えの方は、あらかじめ余裕をもたせたスケジューリングをするようにしましょう。

 

たとえば「〇月中旬までに更地にしたい」という希望があるのであれば、少なくとも1か月以上前には業者に相談・依頼をしておくのが理想です。

 

後ろが読めないのなら、着手日を早めてほしいと思われる方も多いかと思いますが、解体工事では大幅に前倒しするのは難しいと言われています。

 

業者側の問題だけでなく、取り壊しをする建物の延床面積が80㎡を超える建物(横浜市は80㎡以下も対象)ですと、行政に事前に建設リサイクル法の届け出が必要となり、その届出も工事着手7日前までに出すというルールがあったり、そのほかインフラの切り離し工事の手配にも1週間以上かかる場合があるためです。

 

また、近隣の挨拶まわりのスケジュールにも影響が出ますので、ご案内がしっかりいきわたる前に着手してしまうとトラブルにも繋がりかねません。

 

このような理由から、工期を直前になって予定よりも1週間以上早めるというのは非常に難しいというわけです。

 

そのため、着手日を早めるのではなく、余裕をもって工期を組んでもらうこと、組んだ工期が万が一延びてしまった場合にも、次の予定に影響がないように後ろの予定にも余裕を持たせておくことというのが何よりも重要になります。

 

スケジュール感についてご不安な場合は、担当者に早めに相談をしておくことをおすすめいたします。

おわりに

いかがでしょうか。

解体工事において工期を厳守するというのは大前提のことですが、天候の影響や予期せぬトラブルが原因で工期内に終わらないということがごくまれに起こる可能性があります。

 

もちろんそのような事態を防ぐために、優良な解体業者であればトラブルを見越したうえで余裕をもって工期を設けるように努めているわけですが、そのあたりを考慮しないで日程を組んでしまう業者も少なくありません。

 

天候だけでなく、さまざまな外的影響が工期に響きやすい解体工事。

だからこそ、業者とお客さまで各々の意見や都合が合致する形で、ゆとりをもたせた工期を設定することが何よりも大切です。

 

あとで「こんなはずじゃなかった…」と困ることがないように、スケジュール調整には十分注意するようにしましょう。

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石井
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