解体工事の見積を依頼をしましたが、現地調査ってどのような調査をするのでしょうか?
調査には立ち会ったほうがいいって聞きますが、どれくらいの時間がかかるのでしょうか?
また、調査するときは敷地の外からみるだけなのか、建物内にも入るのか等、初めてのことだから分からないことばかりだと思います。
ここでは、そのような不安や心配をなくすために、「解体工事」の現地調査についてのお話しをさせていただきます。
現地の調査
解体工事の見積をつくるためには、建物の床面積や構造、敷地の立地条件や工事車両の進入路などを確認する必要があります。
そのため、解体業者は実際に現地に伺って、解体工事に必要な項目をチェックさせてもらいます。
ほとんどの場合、敷地の中に立ち入っての調査となりますが、特別なことがなければ、建物の中に入ることはありません。
確認する内容
現場付近の道路を確認
- 車両の搬出入のルート
- 道路の幅員・交通量・高低差(坂道の度合い)
- 道路の損傷状況
- 道路の通行規制(時間規制・車両制限・通行区分(一方通行等))
- 通学路の有無、病院など医療機関の有無
現場付近の道路状況を確認することによって、実際に使用できる車両や重機の種類を選定することができます。
通学路があって交通量が多い場所などでは、交通誘導員の配置も検討しなくてはなりませんし、道路上で積み込み作業をするようであれば、道路使用許可の取得も必要となります。
敷地や境界付近の状況
- 電線や電柱の確認
- 隣地との外構塀などの取り合い
- 境界杭や鋲の確認
- 敷地の高低差
隣地との境界を示す境界杭を確認することによって、そこにある塀がどちらの所有物なのかの判断ができます。
最近では、自分の塀は自分の土地に積むことが多くなっていますが、以前は「芯積み」といって、お隣とご自分の土地をまたいだ、中心のところに積んでいるケースも多くあり、費用も「折半」で出し合っていたようです。
また、電線や電柱の確認も重要で、お隣の電線や電話線が、解体する建物の壁を経由して引き込まれているケースがあるのです。
解体建物の状況
- 屋根材の確認
- 外壁材および軒天上材の確認
- 構造の確認(木造・軽量鉄骨造・重量鉄骨造・CB造・RC造など)
- 建物の高さ及び面積
- 上下水道やガスの引き込み位置
建物の解体は、一番費用が掛かるところですので、正確に計り取らなければなりません。
スレート板とかコロニアル・カラーベストと呼ばれている屋根や外壁材・軒天井の材料は、アスベスト(石綿)を練り込んで作った建材ですので、撤去時には、細心の注意をしなくてはなりません。
また、アスベストは処分費も高く、梱包にも規定があり取り扱いが難しい廃棄物ですので、使用の有無の確認をしっかりと行います。
詳しくは、こちらで「解体工事その前に!アスベストの危険性と処理方法とは?」
建物の外周を測ることによって面積を求めたり、構造や屋根の高さを確認することで、養生シートの掛け高さの検討をします。
重機の進入路に、給排水管やガス管があると作業に支障があったりしますので引き込み位置もしっかり確認さなくてはなりません。
付帯物の状況
- 屋根上の太陽熱温水器や発電器
- ベランダ
- サンルーム
- 物置(建物一体のもの)
- 浄化槽
- 犬走りやポーチの土間コン
建物に付帯している物の確認をします。
浄化槽などは埋めてしまっているケースもありますが、築35年くらいの建物であれば過去に必ず使っていたと思われますので、土間コンの補修具合やポンプ用のコンセントがあるか等の状況から判断したりするのです。
ベランダ・サンルーム等のサイズも計測させてもらいます。
庭の状況
- 植栽
- 池
- 井戸
- カーポートやバーゴラ
- 庭石や敷石
- 車庫の土間コン
- 外周塀などの外構
建て替えのお客様の場合、池は残すのか埋めてしまうのか?残したい植木があったり、古くなったブロック塀は撤去したい等のご要望を聞き取りながら調査をさせていただきます。
お客様のご要望が一番大事
道路・境界・建物・付帯物・お庭の状況を把握させていただいた上で、お客様にご要望の確認をさせていただくようにしております。
- 新築の計画の邪魔になるので、物置を移動して欲しい
- 車庫が狭くて車の出入りが難しいので、ブロック塀の一部を解体したい。
- 大切な記念樹を切らずに残したい。
- 既存家屋に使っていた「床柱」は残せる?
お客様の、さまざまなご要望をお聞きした上で、物理的に出来ること、出来ないことのお話しをしたうえで、最終的な解体の範囲を決めて、御見積書を作成させていただきます。
現地調査に掛かる時間
建物の大きさ、敷地の大きさによって、現地調査に掛かる時間は変わってしまいます。
一辺が10メートル四方の正方形の土地に、木造2階建て30坪の住宅でしたら約30分、それより大きいか小さいかで、多少の時間は変わってきますので、おおまかな時間になりますが、約1時間程度の調査と考えておくとよいでしょう。
お客様の中には、植木のこと、塀のこと、建物内の家具やエアコンのこと等、“やま”のように聞かれる方もいらっしゃいます。笑
いろいろと相談や質問をしたい方は、その分、多めの時間を考えておくと良いでしょう。
まとめ
解体工事の現地調査に立ち会ったほうが良い理由をお話ししましたが、如何でしたか?
優良な解体業者であれば、現地調査では、きちんと上記のチェックを行います。
また、経験豊富な解体業者であれば、現場を見ただけで、具体的な工事の流れや解体工法、工事の期間の説明もしてくれます。
そして、現地調査に立ち会うことで、解体業者とのコミュニケーションが取れますし、担当者の人柄やしっかりした専門知識があるかも分かるのです。
解体工事における事故やクレーム等を防ぐためにも、現地調査で解体業者がどんな点をチェックしているかを見ておくとよいでしょう。
しっかりした業者ほど安全な作業を優先に考えているからです。
一般的な住宅で30坪の規模であれば、30分程度の時間で調査することが可能です。
お建て替えの場合などは、「以前ここに池があったけど、埋めたんだ」とか「昔は浄化槽を使ってたよ」など、建物の歴史をお話ししていただると、より良い御見積を作成することが出来ます。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。