解体工事を行う前に、建物に接続されている電気等の配線、ガス管等の配管の撤去する必要があります。
では、それらの撤去は、いつ・誰が、どのように、頼めば良いのでしょうか?
そして、撤去には費用がかかるのでしょうか?
はじめての事ばかりで頭が、こんがらがってしまいますよね。
ここでは、それらの手続きについて分かりやすく説明していきますので読み進めてもらいたと思います。
ライフラインとは?
今も記憶に新しい東日本の大震災、大きな被害をもたらした震災でありました。
地震によって、崩壊してしまった建物や津波の影響を受けてしまった家屋も多くありましたね。
復旧・復興に向かうにつれ、ニュースなどでも『ライフライン』って言葉が、よく聞こえてきたかと思います。
『ライフライン』って言葉を調べてみると、現代社会においては、電気・ガス・水道等の公共公益設備や電話やインターネット等の通信設備と書かれています。
人々が日常生活を送る上で必須の諸設備のことを指すのですね。
ライフラインの種類と手続き
では、解体工事の前に撤去の手続きを行うライフラインの種類と方法について考えてみましょう。
いちばん心配になる費用ですが、撤去は基本的に、無料で手続き出来ますのでご安心下さい。
(浄化槽のくみ取りは有料です。)
- 電気
- 電話
- ケーブルテレビ
- 光ケーブル
- ガス(都市ガス・プロパンガス・集中プロパン)
- 水道
- 浄化槽(汲み取り)
上記の7つが、解体前に撤去が必要なライフラインということになります。
電線(電気の線)の撤去
お住まいの地域を管轄している電力会社に、電話連絡を入れます。(インターネット・FAXのサービスもあります)
連絡をいれると、撤去する場所などの情報を聞かれますのでお答えください。
購入したばかりの土地で住所が分からない場合は、事前に調べてメモしておくといいですね。
※連絡時の注意があります。
必ず、建物の「解体工事をするための撤去依頼」だと伝えてくださいね。
撤去の申し込みをしてから5営業日後が最短の工事日となりますので早めに依頼しましょう。
このように伝えないと、停止扱いになるだけで撤去してもらえないことがあります。
伝える内容は以下のとおりです。
- 撤去する場所の住所
- 契約者の氏名
- 連絡者の氏名
- 連絡者の連絡先電話番号
- 撤去する時期
- お客様番号もしくはメーター番号
下記のような、検針票があれば完璧ですね。
撤去時には立会いが必要になりますが、午前と午後というように大雑把な約束の受付となります。
午前の場合は、9時から12時の間みたいなスケジュールですので、お時間の余裕をもっておくとよいでしょう。
電話線の撤去
契約の電話会社に連絡を入れてください。
普段あまり気にしていないし、最近は携帯電話ばかりで固定電話ことはよく分からない、なんて方も多いと思います。
昔は、電話といえばNTTでしたが、現在ではいわゆる一般的な電話である一般加入電話(NTT固定電話)の他に、おとくラインなどの直収電話、インターネットの回線を利用する光電話や050IP電話などのIP電話があります。
さまざま会社が、固定電話に参入するようになったため契約先すら分からないケースもみかけます。
そのような場合は、まずNTTに連絡することをお勧めしています。
そこからたどっていくと、過去の契約から分かることがあるためです。
ここではNTT契約の場合の話しをします。
連絡をしても、すぐに対応できない場合が多いと感じます。
連絡してから10日間くらいは最低必要で、就職や転勤などの時期に重なるとさらに遅くなりますので注意が必要です。
※連絡時の注意があります。
必ず建物の「解体工事をするための撤去依頼」だと伝えてくださいね。
このように伝えないと、停止扱いになるだけで線の撤去をしてくれない場合があります。
伝える内容は以下のとおりです。
- 撤去する場所の住所
- 契約者の氏名および契約電話番号
- 連絡者の氏名
- 連絡者の連絡先電話番号
- 撤去する時期
撤去の日程が工事に間に合わないからといって手続きをやめてしまうと、電話線が垂れ下がったままに残ってしまいますので必ず最後まで手続きしてくださいね。
また、NTTの受付担当者より、解体工事開始までには間に合わない場合に、『解体業者さんに電話線を切断してもらい、近くの電柱などに巻きつけて頂くようお願いしてください』と言われることがあります。
もちろん石井商事でも分かっていますので、『はい、わかりました』と答えてもらって結構です。
ガスの撤去
ガスには、プロパンガス・集中プロパン・都市ガスの3種類があります。
- プロパンガスの場合
ボンベに書かれている会社か、メーターのところに貼ってある設置会社のいずれかに連絡してください。 - 集中プロパンの場合
集中プロパンは、大きな造成工事を行ったような地域で採用されたガスの供給システムです。
連絡は供給会社に入れて下さい。
これらの供給会社は比較的小さな会社が多いので、とくに早めに連絡したほうがよいでしょう。 - 都市ガスの場合
地域を管轄するガス会社に連絡を入れます。
東京ガスさんのような、大きな会社が管理していますので対応もはやく、連絡から2日~3日後、早ければ当日に対応してくれる場合もあります。
※連絡時の注意があります。
必ず建物の「解体工事をするための撤去依頼」だと伝えてください。
都市ガスの場合、『地境撤去してください』(じざかいてっきょ)と伝えると、スムーズに手続きできると思います。
このように伝えないと、停止するだけの扱いになるケースがありますので注意してください。
連絡時に伝える内容は以下のとおりです。
- 撤去する場所の住所
- 契約者の氏名
- 連絡者の氏名
- 連絡者の連絡先電話番号
- 撤去する時期
- お客様番号もしくはメーター番号
電気の時と同様で立会いが必要になります。
午前の場合は、9時から12時の間みたいな大雑把なスケジュールでの受け付けですので、お時間に余裕をもっておくとよいでしょう。
ケーブルテレビ(CATV)・光ケーブルの撤去
ケーブルテレビ(CATV)の撤去も、契約会社に連絡を入れます。
NTTさんの場合とおなじように、連絡から撤去日までに時間がかかります。
ケーブルテレビは、多くのテレビ番組を見ることの出来るメリットがあるため、自らすすんで契約する方も多いと思います。
また一方では、下記のように近くにビル等が建ってしまいアンテナによるテレビの受信が出来なくなったエリアの補償として、無料で提供される場合があるんです。
後者の場合は、受信料が無料のため請求書や領収書などが無いため連絡先が分からない方がおられます。
だだ、このような場合はそのエリア全体が保障されていますのでご近所の方に教えてもらってください。
ひかりケーブルの撤去に関しても同じように、契約会社へ連絡してください。
連絡時に伝える内容は以下のとおりです。
- 撤去する場所の住所
- 契約者の氏名
- 連絡者の氏名
- 連絡者の連絡先電話番号
- 撤去する時期
- 今後の使用予定(撤去して解約なのか?継続利用なのか?)
水道の手続き
水道の場合は、他の手続きとは異なります。
と言うのは、その後の工事では工事用水として水道が必要となりますので、撤去をしては困ってしまうからです。
ですので、解体工事の前までに、生活用水として使った水道料金の清算してもらいたいのです。
水道局への連絡は、『清算してください』とお伝え下さい。
連絡時に伝える内容は以下のとおりです。
- 清算する場所の住所
- 契約者の氏名
- 連絡者の氏名
- 連絡者の連絡先電話番号
- 清算する時期
- 今後の使用予定(清算後の予定や支払い予定者)
清算した後の水道の使用量はどうなるの?
お金のことなので、ちょっと心配な部分ですよね。
工事の契約の内容や話し合いによって、いくつかのケースがあります。
【ケース1】
建替えの計画で、解体工事も含めて建築会社(ハウスメーカー・工務店等)にお願いしている場合は、解体工事時より、建築会社が負担をすることか一般的です。
それまでに使った水道料金を、いったん清算をしていただくと、その後の料金は建築会社の負担となります。
【ケース2】
建替えの計画で解体工事を行うが、解体工事は解体業者、新築工事は建築会社(ハウスメーカー・工務店)という場合は、解体工事中の水道料金はお客様に負担していただくのが一般的のようです。
短期間に支払い先を変える手続きのわずらわしさや、使用量が少ないために施主支給という形を取る事が多いと思います。
ちなみに、10日間程度の解体工事で使用する水道の使用量(粉塵対策の散水・作業員の手洗いや道路清掃)は、最大でも10(m3)程度、石井商事のある横浜市の水道料金では16(m3)までが3,066円です。
施主支給の場合の精算は解体工事完了後ということになります。
浄化槽(汲み取り)
浄化槽の汲み取りは、ライフラインとは異なりますが同じ時期に手続きをするものですので一緒にお伝えしたいと思います。
汲み取りの連絡と料金の支払いは、ご使用になっていたご依頼者のみなさんです。
料金や支払い方法はお住まいの地域によって違いますが、直接清掃業者へ連絡を入れ汲み取り依頼をするのはどこの地域でも共通です。
業者が分からない場合は、最寄の市町村の役場へ問い合わせをすると教えてもらえます。
石井商事のある、神奈川県の横浜市では18社の清掃業者が指定されています。
ただし、料金はそれぞれの業者が設定しているそうです。
まとめ
ライフラインの撤去の申し込みは、建物の所有者のみなさんです。
10日~14日前が連絡の目安となります。
原則、費用は掛かりませんので安心してください。
すべての連絡の際は、かならず「解体工事をするための撤去依頼」だと伝えてください。
このように伝えないと、ブレーカーを下ろすだけ、ガスメータのバルプを閉めただけになってしまうので注意してください。
電話線は連絡しておかないといつまでも垂れ下がった危険な状態になりますし、見た目もよくありません。
ライフラインは接続契約業者により、動きの早い業者と、そうでないところがあるので早めの連絡することが賢明です。
水道は、撤去ではなく清算の手続きを行ってください。
解体工事が分離発注の場合は、解体工事終了後に精算してください。
その場合、若干の料金がかかりますが、横浜市場合で3,066円程度の料金で済みますので、近隣への配慮として考えれば安価な対策と言えるでしょう。
浄化槽の内容物(汚物)の汲み取りは使用者みなさんの費用負担になります。
くわしくは地域の役場にお問い合わせください。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。