解体工事を頼もうとしたときに、まず最初にやらなければならないことといえば、どこの業者に依頼をするのかを決めていく【業者えらび】です。
最近は、業者の数自体が増えてきていることもあって「悪い業者には引っかかりたくないけれど、どうやって見極めれば良いか分からない…」なんて方が増えている印象を受けます。
はじめて解体工事を依頼するという方が大半の中で、見極め方まで完璧な知識をお持ちの方はそうそういないはずです。
そこで今回は、プロ目線から見て良い業者に出会うために見ておくべきポイントをいくつか皆さまに伝授したいと思います。
業者にはそれぞれの色がありますので、じっくりと比較してここなら任せても大丈夫!と心から思える業者を見つけましょうね。
1. 解体業者の探し方
まず大前提として、解体業者はどこから探してくるのが良いのかを考えてみたいと思います。
この記事にたどり着いた皆さんは、おそらくご自身で【解体工事 ○○市】といった感じで、ネット検索をかけられたかと思います。
この行動…ずばり正解!です。
やはり最近は、何かのサービスを受けるうえでインターネットの検索は当たり前になっていますよね。
解体工事も例外ではありません。
弊社でもこれまで多くのお客様がホームページやSNSを見てお問合せをくださり、無事にご成約しております。
ですが、ネット検索で解体業者を探すうえで、一つだけ気を付けていただきたいことがあります。
それは、一括見積もりサービスなどの仲介を介して依頼しないということ。
検索結果を見ていると、高確率で上位にそのようなサービスが出てきますが、皆さんもご存知のとおり、皆さんとの間に仲介を挟んで解体業者を探してしまうと、仲介手数料というものが発生してしまいます。
もちろん、費用面のお話だけではありません。
仲介サービスを利用することのデメリットとして、紹介される業者がどんな業者なのかを掴みにくいという点があります。
いくら仲介会社が大手で、親切・丁寧に対応してくれたとしても、実際の施工業者の質も同じとは限りませんので、判断をするのがとても難しいのです。
依頼したはいいけど、いざ工事が始まったらあまりにも質が悪くて後悔…なんていう本末転倒なことにならないようにするためにも、解体工事は直接解体業者を探して依頼をするということを覚えておきましょう。
2. ホームページはここを見よう!
直接業者を探すとなると、たくさんの検索結果の中から見極めるのが大変だよ…と思われるかと思います。
実は解体業者が自社のホームページを持っているというのは少し前までは非常に珍しかったのですが、今では当たり前のように多くのホームページがヒットしてきますよね。
とても便利になってきた一方で、そのことが解体初心者の皆さんを惑わせてしまっているのではないでしょうか。
そこで、ここからはたくさんある業者をどのように厳選していけば良いのかを、3つのポイントに分けてご説明したいと思います。
施工に関する情報が豊富かどうか
解体工事に限らず、工事というのは養生で囲われていて中までは見えなかったり、近くにいると危なかったりするので、なかなか一般の方が見れるものではないですよね。
ですが、いま皆さんがお願いしたいのは「工事そのもの」ですので、その業者がどんな工事をするのかが気になるのは当然のことと思います。
お客様がずっと現場を見ていられないことをいいことに、裏では雑で適当で汚い工事をしていたりしては困ってしまいます。
そこで大事なのが、これまでの工事の施工事例を見れるかどうかです。
施工写真というのは誤魔化しがきかないですから、良くも悪くもその現場の全てが写ってしまいます。
雑な工事をしていたら一目でわかると言っても過言ではないくらい、写真一枚からその業者の質が見えてきます。
だからこそ、施工に関する情報の中でも特に写真が掲載されているかどうかは重要なのです。
工事のビフォーアフターだけを載せている業者さんは多いですが、ビフォーアフターがキレイなのは、私ども解体業者からすれば「当たり前」のことです。
作業途中の様子も含めて、複数枚にわたって現場の様子を細かく紹介しているようなところであれば、現場がどのように管理されているのかまで知ることができますので、グッと信頼度が高まりますね。
施工に関する情報は、多ければ多いほど安心できるはずですので、要チェックです。
企業情報が掲載されているか
他社のホームページを見ていると、会社案内のページを設けていないところがあったり、ページはあるけどほとんど知りたいことが書かれていないなんてことがあります。
ですが、想像してみてください。
皆さんは自己紹介もしてくれない人と友人関係やビジネスの関係になりますでしょうか。
会社案内というのは、いわばその会社の自己紹介です。
どんな会社なのか、どんな経歴があるかもよく分からないようなところではどうしても信頼に欠けてしまいます。
ですので、パッと目に入った情報だけで「お!いいかも!」とすぐに問い合わせしてしまうのではなく、その会社のプロフィールまでしっかりと確認してみましょう。
いつからその会社があって、どんな場所にあるのか、どのくらいの実績があるのか、規模はどの位かぐらいは最低限抑えておきたいですね。
たくさんある業者の中から探すわけですので、そこまで見るのは手間だとおっしゃる方もいるかもしれませんが、より良い業者を見つけていくうえで大切なことですのでぜひ覚えておいてください。
金額だけを売り文句にしていないか
最近の売り文句のトレンドは、物価高を逆手にとり、あえて値段の安さを押し出すというものです。
皆さんも色々見ている中で「〇〇坪 △△万円~!」「地域最安値!」なんて言葉を目にされたかもしれません。
石井商事のホームページでは、工事の金額が分かる情報を一切掲載しておりません。
それは金額を掲載することで、勘違いをされる方が出るのを防ぐためです。
というのも、解体工事の特徴のひとつに、まったく同じ条件の工事がないというのがあげられます。
よく考えてみれば、それぞれ建っている場所や周辺の環境、建物の構造や広さ、使っている建築材料だって違いますよね。
つまり、全てが同じ条件のもとに存在しているお家は一つもないわけです。
加えて、解体工事を進めるうえで必ずかかってくる産業廃棄物の処分費用や人件費などは、その時の状況に応じてどんどんと値段が変化しています。
つまり、「過去に似たような条件のお家が150万円で解体を済ませたと書いてあるから、うちもそんなものか…」なんていうことはあり得ないのです。
このように、そのお家や情勢によって金額が変動する工事であるのにもかかわらず、何をベースに算出しているのか分からないような数字をあたかもその値段で工事ができるように見せる売り文句は怖いですよね。
いざ問い合わせてみたら、「お客様の場合、+100万円はかかります!」なんてことも普通に起こりえますので、そもそも皆さんの思っていた金額で工事が出来ないことだってあり得るわけです。
以前の記事でもお話をしておりますが、建物の解体費用にはある程度の相場というものがあります。
明らかに安い金額を明示している場合は何かしらのカラクリがあるはずですので、金額”だけ”を全面に押し出してアピールしているところは注意が必要です。
3. 最後の決め手は〇〇?
この記事を読んでいる方の中には、いくつかの業者さんに見積もりをお願いしていて、これからどこに最終的にお願いをするのかを決める段階だという方もいらっしゃると思います。
今回はそんな相見積もりをされている方に向けて、最後の最後はここを見てほしい!というポイントを2つご紹介します。
どちらもとても大切なことですので、ぜひ参考にしてくださいね。
①担当者の対応
問い合わせから見積もりが出てくるに至るまでに関わった担当者のそれぞれの対応がどうだったかを思い出してみてください。
レスポンスは遅くありませんでしたか?
適当に対応されませんでしたか?
知りたいこと・不安なことにしっかりと答えてくれましたか?
ひとつでも疑問に残ることがあるようであれば、その業者にお願いするのはやめた方がいいかもしれません。
ほとんどの場合、施工スタッフと営業担当者は別だとは思いますが、担当者の対応がしっかりしていない場合、施工スタッフとの連携がうまく図れていなくて工事中にトラブルが起きてしまったり、何かしら細かな問題が起きる可能性も否めないからです。
なにより、誠実な対応がない業者に金額が大きい工事を任せたくないですよね。
最初の入口となる担当者の印象や相性は案外大事ですので、皆さんも最後の決め手の一つとして意識してみてください。
②見積もりの内容
つづいて、もう一つよく見てもらいたいのが、見積もりの内容です。
業者間で最も違いが出やすいのがこの部分だと思います。
職業柄、他社さんの見積書を拝見することが時々ありますが、各業者全く異なるテイストの見積書をつくっている印象です。
皆さんは見積り書で比較と言われると、どうしても金額で見比べてしまう方も多いと思いますが、比較するうえで大事なのは金額ではなく中身です。
ここで一部ですが、石井商事の見積書をご紹介いたします(明細書部分)。
石井商事では、工事の合計金額や工期、特記事項などが明記されているものから、工事内容を記した内訳書、そして今お見せしている明細書の3枚で構成されたものをお出ししています。
もちろんこのような3枚綴りの詳細な見積は弊社が独自で作成しているものになりますので、これに沿っている必要はありません。
大事なのは枚数ではなく、しっかりと項目分けされて何の撤去にいくらかかっているのか、どのくらいの量に対してその金額なのかという根拠がしっかり分かる内容になっていることです。
何でもかんでも【一式】となっていたり大事な部分の説明などが省かれてしまっていると、それぞれの詳細が分からず、他社と比べてそれが適正価格なのかも判断ができないですよね。
正しく施工・廃棄物処分される予定なのかが誰が見ても分かる形になっていないと、それは良い見積もり書とは決して言えません。
一目見て、金額が安いからここでいいや!と決めてしまわないで、細かなところまでしっかりと目を通して決めましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
お金がかかる工事ともなると、どうしても金額だけで見比べてしまいがちですよね。
もちろん安価で良い質の解体工事ができるのであれば、それに越したことはありませんが、そのような【良質な解体工事】をするためには、皆さん自身にしっかりと業者を見極める力がなくてはなりません。
一歩間違うと、ご近所さんを巻き込んで大きなトラブルにも発展しかねないのが解体工事です。
今回ご紹介した内容はほんの一部に過ぎませんが、ぜひ参考にしていただき、一人でも多くの方が本当に良い解体業者さんに出会えるように願っております。
とてもありがたいことに、現在でも6社のハウスメーカーさんとお取引があり多くの現場をまかせていただいております。
ハウスメーカーさんの厳しい施工基準に対応するという経験値も積んでいるので、サービスの質や技術には自信があります!
解体工事をお考えなら、ぜひ安心してお問い合わせください。